ラウンド前日「カツ丼」を食べる!? ゴルファーにありがちな車のナンバー… “ゲン担ぎ”の侮れない効用とは?
クラブの手入れやファッションなどゲン担ぎはさまざま
人はよく、大事な局面を迎える時に“ゲン担ぎ”をすることで、成功を引き寄せようとします。例えば、受験生が志望校合格を祈念して神社に行ったり「カツ丼」を食べたりといったことが挙げられます。 【ビシッと伸びた左腕!】これがカッコいいフォローが決まる片手打ち練習のやり方です
スポーツの世界でも「シューズは左足から履く」などの“ルーティン”を取り入れている人は多くいます。 では、ゴルファーの間で有名なゲン担ぎには、どういったものがあるのでしょうか。レッスンプロの三浦辰施氏は、以下のように話します。 「ツアーに出場する選手の中には『優勝が懸かる最終日の前日は焼肉を食べる』や『試合中に好きなお菓子を持ち歩く』といったことをしている人もいます」 「一般のゴルファーでも『これをやっておくとスコアが良くなる気がする』と、自分だけのルーティンを持っている人もいるでしょう。私はラウンドの前日に『クラブの手入れ』をして翌日に汚れを持ち込まないようにしています。多少の汚れはショットに影響はないですが、そのままにしていると自分の気持ちが揺らいでしまいます。汚れと一緒に“悪い気”も落とすつもりでクラブの手入れをして、気持ちよくスタートできるようにしています」 プロが行うゲン担ぎの中でも特に有名な話が、タイガー・ウッズの「大会最終日は赤いシャツを着る」ことでしょう。彼はジュニア時代「派手な色のシャツを着るのは恥ずかしい」と、青いシャツばかり着ていたものの、全く試合で勝てない状況が続いていました。しかし、母親から「あなたは赤がとても似合う」と言われたのを思い出し、赤に変えたところ試合に勝てるようになり、そこから最終日は赤いシャツを着るようになったそうです。
ボールの番号にこだわる人は多い
他にゴルファーのゲン担ぎにはどのようなものがあるのでしょうか。 「ボールの番号を気にする人も多いかもしれません。例えば、『競技で優勝したい』という思いから“1”を選んだり、1番でなくても以前良いスコアが出た時と同じ番号をずっと使い続けたりしている人もいるでしょう」 「反対に4や9は不吉な数字とされ、3は『3パット』など、数字から連想される言葉から『この番号は使いたくない』と思っている人も少なくないはずです。また、好きな番号や避けたい番号があると、ダースではなく同じ番号でそろえられているスリーブで買ってしまうのも、一種の“あるある”ではないでしょうか」 「ゲン担ぎからは少し離れますが、持っているクルマのナンバーをゴルフにまつわる数字で登録している人も時折見かけます。特に『パープレーをしたい』から“72”や、“3636”という番号を選んでいる人もいます」 なかには、こういったゲン担ぎは「意味がない」と考えている人も多いかもしれませんが、実は侮れません。脳科学や神経科学の世界では、過去に成功した時に行っていたことを再現することで心理的不安が取り除かれ、パフォーマンスを最大限発揮できるようになると言われているのです。 アドレスを取った際に、肩を上下させたりするワッグルも、余計な力を抜いて気持ちをやわらげ、ナイスショットを引き出すという意味では一種のゲン担ぎと考えることもできます。 どんな形であれ、プレー前に何かゲン担ぎとなるものをやっておくと、スコアが意外と良くなるかもしれません。
ピーコックブルー