キャリアに行き詰まる前に…ビジネスパーソンに「コーチング」が必要な理由
2013年のTEDトークでビル・ゲイツは、情熱や職業に関係なく、コーチングを受けることの重要性について語りました。 浮き沈みの激しいビジネスを乗り切らねばならない、リーダーになったばかりの人々は、そのメッセージを常に心に留めておくべき言葉です。 誰もがコーチを必要としています。バスケットボール選手やテニス選手、体操選手であっても、ブリッジ・プレイヤー(トランプのプレイヤー)でも同じこと。 フィードバックを与えてくれる人は誰にとっても必要です。そうやって上達してゆくのですから。 プロのテニス・プレイヤーから技術系ストラテジストに転身した私の経験から、ゲイツの発言の正しさを証明できます。
優れた助言はキャリアに生かせる
私がテニス・プレイヤーとして成功できたのは、ウエイク・フォレストのコーチであった故ジム・レイトン氏のおかげだと思っています。レイトン氏は長期にわたり、私のテニス・コーチであり、助言者でもありました。 レイトン・コーチと出会ったのは私がまだ12歳の時で、それから私が大学やプロのランクを上げてゆく過程で、コーチはいつもそばにいてくれました。 私の選手時代のもっとも誇らしい瞬間は、1983年USオープンの3回戦、マルチナ・ナブラチロワとの対戦で、コーチがスタンドにいてくれたとき。最初の子どもにコーチの名前をつけたほどです。 レイトン・コーチによって、私は本質的な価値観を身につけることができました。今でもその教えを大切にしています。それは、謙虚さ、忍耐、戦略や説明責任です。 また、行動が言葉よりも雄弁であること、才能があっても努力を惜しめば、努力が才能を打ち破ることを常に心に留めるように教えていただきました。 テニス・コーチの助言が「優れたキャリア観」も育てた 何年もの間、一緒に仕事をしてきた数多くの影響力のあるエグゼクティブ・コーチからいただいた助言とともに、私が技術製品ストラテジストとしての地位を築くことができたのは、コーチの助言によるものだと考えています。 「ビジネス界の新星にとってエグゼクティブ・コーチが有用」だと私が固く信じるのには、こういった理由があるのです。 たしかに、コーチングを受け入れることは決して簡単ではありません。 しかし、組織を持続的な成長へと導くことができる、より優れたリーダー、先見性のある人物となるにはコーチングを受け入れることが非常に重要なのです。