「俺たちは最低でも1度はチャンピオンになっていただろう」。リラードが語るブレイザーズ時代のターニングポイント<DUNKSHOOT>
ミルウォーキー・バックスに所属するデイミアン・リラードは、12年間のキャリアで平均25.1点、4.2リバウンド、6.7アシストを記録するリーグ屈指のスターガードだ。 【動画】2010年代のブレイザーズを牽引したリラード&オルドリッジのハイライト! 2012年にポートランド・トレイルブレイザーズでデビューした188㎝・88㎏の司令塔は、1年目に平均19.0点、3.1リバウンド、6.5アシストをあげて新人王に輝くと、2年目にはオールスター出場。これまでオールNBAチームには7度選出、昨季のオールスターでは39得点、11アシストの活躍でMVPに輝き、21年にはNBA75周年記念チームに選出されるなど、その実力は高く評価される一方で、優勝には手が届いていない。 8月中旬、ジェフ・ティーグ(元アトランタ・ホークスほか)がホストを務めるポッドキャスト番組『Club 520 Podcast』に出演したリラードは、一昨季まで11年間在籍したブレイザーズ時代を回想。15年にラマーカス・オルドリッジが退団していなければ、チームはチャンピオンになっていただろうと語った。 「もし(オルドリッジが)サンアントニオ(スパーズ)に行かなければ、俺たちは少なくとも1度はチャンピオンになっていただろう。俺も力を発揮していただろうけど、彼はそれほど優れた選手だったんだ。 俺がルーキーだった頃、俺は彼とのピック&ロールからエルボーに行き、プルアップジャンパーを打っていた。文字通り1ドリブル、2ドリブル、3ドリブルでエルボーに行き、毎回打っていたよ。なぜなら、ディフェンスは彼(オルドリッジ)を警戒していたからね」 リラード&オルドリッジ体制下のブレイザーズは結成1年目こそウエスタン・カンファレンス11位の33勝49敗(勝率40.2%)に終わるも、翌13-14シーズンはカンファレンス4位タイの54勝28敗(同65.9%)、14-15シーズンも同4位の51勝31敗(同62.2%)でいずれもプレーオフに出場した。 相棒のオルドリッジは06年にブレイザーズに入団。多彩なポストプレーと211㎝の長身離れしたシュート力を持ち、9年間で平均19.4点、8.4リバウンド、1.0ブロックを記録したが、完全FA(フリーエージェント)になった15年オフに「優勝と家族(故郷のダラス)の両方に近づける」ことを理由に、スパーズへ移籍した。 オルドリッジ退団後のチームはリラードとCJ・マッカラム(現ニューオリンズ・ペリカンズ)のガードコンビが中心となり、以降もプレーオフに出場。19年にはカンファレンス決勝まで勝ち進んだが、当時ウエストを支配していたゴールデンステイト・ウォリアーズにスウィープ負け(4連敗)を喫し、ファイナル進出は叶わなかった。 スポーツ界に“If”は付き物だが、15年以降もオルドリッジがポートランドでプレーを続けていたら、ブレイザーズはリーグの頂点に立ち、昨夏のリラードのトレード要求&移籍もなかったかもしれない。 構成●ダンクシュート編集部
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