柄本佑、世間のイメージ覆す“新たな道長”を語る「根本は“三郎”であり、家族を思うパパ」
■世間のイメージとは異なる道長像「のんびり屋の三男坊」
2024年大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合/毎週日曜20時ほか)。本日第31回が放送され、いよいよまひろ(吉高由里子)が『源氏物語』の執筆を開始し、物語は新たなステージに入っていく。一条天皇(塩野瑛久)に献上するために物語を書くことを頼んだのは、何を隠そう“ソウルメイト”である藤原道長(柄本佑)。世間的イメージとは異なる『光る君へ』の道長だが、柄本はどんな思いで『光る君へ』の道長を演じてきたのか。ここまで共に平安の世を歩んできたまひろ、そして吉高由里子に抱える思いとは。 【写真】既存イメージがらり 『光る君へ』柄本佑演じる道長の成長を写真で振り返る 撮影前には、藤原道長について「ちょっとヒールな要素のある人物」と感じていたという柄本。しかし本作の“道長”を演じる上で「のんびり屋の三男坊」な“三郎”(道長の幼名)だったころの道長を大切にしているという。「政治のトップとして意見しなければいけなかったり、謀(はかりごと)をしたり……まひろとの約束(=民のための政)を果たすために、娘の彰子(見上愛)を入内させたり。だんだん今までの道長と乖離(かいり)した部分が現れてきていたのを演じながら肌で感じて、やっぱり道長は、今は高い地位にいるけれどもともとは“三郎”で。そういう人間性みたいなところってやはり変わらないと思うし、最近になってより意識するようになっています」と明かす。 とはいえ、ステレオタイプなイメージとはかけ離れている『光る君へ』の道長。SNSなどではその描き方に議論もある。「僕らは書かれてきたものをやってるだけだけど」としつつも、「最初の打ち合わせの時に、いわゆる道長像というものじゃない道長を描きたい、新たな“道長”を描きたいという話があった」と明かした柄本。「大石(静)さんの台本には、強度というか、説得力がしっかりとある。最初から信頼して、100%台本に書かれている道長像をやろうと思って出発しているので、そこに関しては何の疑いもない。いろいろな意見があるっていうのは、割にいいことだなって思うので、素敵なことじゃないかなと思います」と道長役として力強く語った。 ここからは、道長の娘・彰子の女房として内裏で仕事をしていくまひろ。彼女が内裏に上がることで視聴者が気になるのは、道長を巡る源倫子(黒木華)・源明子(瀧内公美)との“四角関係”ではないだろうか。第28回では、床に臥せた道長の頭上で倫子と明子が静かに火花を散らすシーンも見られたが、まひろの出仕によってなにか動きがあるのか気になるところだ。柄本は「昨日もそこ関連のシーンを撮ったんですけどね。鈍感ですよ、道長くん。やらかしてますから(笑)」とコメント。「それこそ、“三郎くん”のちょっと悪いとこでもあるのかもしれないけど、そんなところを大事にしています。自分なりには非常に楽しみながらやっている部分でもありますね」。