ニンジャといえばトップガン!? いいや小顔スタイルの最強SSミドルだ!!
公式ホームページには「流れるようなNinjaスタイリング」と謳われています。いま、ニンジャのもっとも新しい顔、スタイリングを持つのが『Ninja ZX-6R』です。 最新のハイブリッド・プロジェクター/リフレクター・ヘッドライトと、複雑なレイヤーデザインを採用したフロントカウルはエアロダイナミクスをより向上した“小顔”で、側面にはウイングレットスタイルのインレットも備わっています。 いかがでしょうか、GPZ900Rのファンもここまで先鋭的だと、コイツもまた認めたくなるスタイリッシュさなのではないでしょうか。
公道向けはプラス36cc
レースレギュレーションに合わせた競技専用車では排気量を599㏄(ボア67×ストローク42.5mm)にしつつ、公道向け市販車ではボア67×ストローク45.1mmで636㏄に設定。このプラスアルファが乗り手に余裕をもたらし、強烈なパワフルさの中に扱いやすさを同居させているから舌を巻くのです。
水冷4ストローク直列4気筒DOHC4バルブはラムエア加圧時128PS/13,000rpmを発揮。もちろん公道では使い切れない領域ですが、6,000rpmあたりからトルクがより太くなり、神経質さはありません。
前傾姿勢も窮屈すぎることはなく、シート高は830mm。身長175cm/体重66kgの筆者がまたがると写真の通り。足つき性はスーパースポーツにしては良好ではないでしょうか。車体重量は199kgとなっています。
サーキットも走ってみたい!
インターチューブ径41mmの倒立フォークはSHOWA SFF-BPで、速度域が低くくても動かなくて手強いなんてことはなく、路面追従性に優れます。
ラジアルマウントの4ピストンモノブロックキャリパーのフロントブレーキは制動力が高いのはもちろんコントロール性が秀逸で、速度域が上がってからも自在に操作でき、エンジンを含めむしろ生き生きとしてくるのです。 サーキットの経験が乏しい筆者でもこうした足回りと出力特性を持つZXー6Rなら、レーストラックで走らせてみたいと思えてくるほどで、公道試乗だけでは物足りなくなってくるではありませんか。 選択肢が少なくなっている600ccクラスの4気筒スーパースポーツで、最新スタイルでクイックシフターやトラクションコントロールなどの装備も充実している『Ninja ZX-6R』はひときわ存在感を際立たせています。古くからのニンジャファンにも、もちろんオススメです!
青木タカオ(モーターサイクルジャーナリスト)