米メディアの古巣最後の本塁打論争にイチローは「またここに戻ってくる」
マーリンズのイチロー(43)が19日(日本時間20日)、古巣マリナーズの本拠地セーフコフィールドで行われたインターリーグ(交流戦)で、今季1号本塁打を放った。オリックス時代の93年から日米通算で25年連続の本塁打記録。あくまでも日米合算だが、リッキ-・ヘンダーソンが持つメジャーリーグ記録に並んだ。ちなみに日本では、元中日、横浜の谷繁元信氏が26年連続、野村克也氏が25年連続の記録を持っている。 さっそく米大リーグの公式ホームページが「セーフコの最終戦で、イチローが心を揺さぶるホームラン」というタイトルで、この本塁打を伝えた。 「マリナーズが、来客にバブルヘッド人形(最多安打と3000本安打を記念した2体が台座に乗ったもの)を配り、かつての右翼手で今はマーリンズの選手である彼を称えた日に、その最後の打席で、感慨深いイチローがホームランを放った。マーシャルの投げた球を右中間へ運んだ」と、様子を紹介した。 「イチローは特別な瞬間を最後まで残しておいたようだった。かつてのようにファンが彼の名前を繰り返すなか、イチローは今季初本塁打と初打点を挙げた。セーフコのファンは彼がベースを回る間、スタンディングオベーションし、彼がダグアウトに入って見えなくなっても名前を繰り返した」と、セーフコフィールドが感動的に盛り上がったシーンを描写した。 ファンからも感動の投稿が相次いだ。 「なんていう瞬間だ。私は5回も繰り返して見ている。素晴らしいプレーだった。シアトルではあなたは常に歓迎されている」 「極めて少ない選手だけがゲームを超越できる。イチローはその一人だ」などと書き込んだ。 マーリンズの公式ツイッターもイチローの本塁打の画像の横に「ロマンチック」と書き加えた。 対戦相手のマリナーズの選手たちにも特別な感情がわき上がってきたという。 シアトルタイムズ紙によると、三塁手のカイル・シーガーは、「対戦相手のホームランは見たくない。でも、あの瞬間はとても特別なものだったね。ぞくっとしたよ。もちろん、彼にはホームランを打って欲しくなかった。けど、イチローがセーフコで打つときは、これまで彼がやってきたこと全てがそうだったように、野球にとって特別な、ゲームよりも大きなものだったと思う」と、話したそうだ。