未生流松阪支部が創立85周年いけばな展 あすまで市文化財セ 三重
格花は伝統に重き、現代風アレンジの新花なども
華道の未生流松阪支部(百木敦甫支部長、50人)は9、10の両日、三重県松阪市外五曲町の市文化財センターで、支部創立85周年を記念して「未生流いけばな展 季(とき)をへてなほ…花・華」(夕刊三重新聞社など後援)を開いている。初日のきょう午前9時半からは開催を記念したセレモニーが開かれ、来賓らによるテープカットが行われた。入場無料。 未生流は未生斎一甫(1761~1824年)により1800年代初めに始まり、一甫が理論と花型を確立。2世の上田廣甫(1791~1861年)が伝書を整備したことで門下が増えたとされる。現在は10世の肥原慶甫さん(52)が家元を務める。松阪支部は1940(昭和15)年に創立し今年85周年を迎える。 第1ギャラリーには、未生流の伝統に重きを置いた「体・用・留」で構成する格花(かくばな)を展示。第2ギャラリーでは、伝統に現代風のアレンジを取り入れた新花と、水を使わずに生ける造形作品を展示している。 格花では古来のイブキやキク、ハランなど伝統的な花材を使った作品に加え、西洋の花を使った現代風の作品も。新花では、棚から下がるツルウメモドキのつるにリュウゼツランの葉とサンセベリアが絡め取られたさまをイメージした「AKI 絡んで弾けて」など大作や、LEDなどの照明を活用した作品などが並んでいる。
家元らがテープカット
また午前9時半からは記念セレモニーが開かれ、家元の肥原さんと百木支部長、来賓の田村憲久衆院議員や竹上真人市長、山下至夕刊三重新聞社社長によるテープカットが行われた。 百木支部長(68)=多気郡多気町相可=は「いろいろな種類の花を生けた美しい作品を見て楽しみ癒やされながら、支部員たちの成果を感じてもらえたら」と話している。 9日は午後4時まで、あす10日は午前10時から午後3時まで。