マカオ税関、着衣の下に隠す手口のたばこや中古スマホ等の密輸出事案相次ぎ摘発
澳門海關(マカオ税関)は1月7日、主に着衣の下に隠すの手口による密輸行為をターゲットとした水際対策の強化を講じて臨む中、12月26日から1月5日までの11日間にマカオと中国本土との間の主要な陸路の玄関口にあたる關閘イミグレーション施設で当該手口による密輸事案を10件摘発したと発表。 発見に至った密輸品の内訳は、紙巻きたばこ90箱、中古スマートフォン144台、中古ハードディスク19個、中古メモリ345個で、たばこについては中国本土からマカオへの持ち込み(密輸入)、その他はすべてマカオから中国本土への持ち出し(密輸出)を企図したケースだったとのこと。
いずれのケースも税関検査場の申告物なしレーン(グリーンレーン)を通過した際の衣服の膨らみ、歩き方が不自然、人混みに紛れるよう移動する不審な動きといった状況から税関職員が呼び止め、非接触型ボディスキャナーを使って詳細調査した結果、身体の腰回りや足の脛の部分にラップで巻き付ける等の手段で着衣の下や靴の中に隠した密輸品の発見に至ったという。 上述の10件の密輸事案に関与した男女10人は18~71歳のマカオ居民と中国本土居民で、全員を最高10万パタカ(約197万円)の罰金が課せられる対外貿易法違反で起訴済みとした。
一昨年(2023年)初頭のウィズコロナ転換による水際措置の緩和に伴い、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、いわゆる運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、物品を着衣の下に隠す手口が特に目立っている。 税関では、市民に対して出入境における携行品の出入りに関する法令の遵守及び報酬を目当てに運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行うとともに、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨む考えを示した。