【データで選出8月月間MVP】「セ・最強打者」オースティンが3ヶ月連続で打撃トップ。パ・リーグは日本ハムの主軸コンビが同時にランクイン【コラム】
9月10日に大樹生命月間MVP賞が発表される。それに先立ちデータに主眼を置いた別角度からの評価で、8月に最も大きな貢献を果たしていた選手をチェックしたい。 【写真】故障さえなければ…歴代“ガラスの天才”5人
好調日本ハムの主軸コンビがランクイン。DeNA・オースティンは3ヶ月連続でセ・リーグの打撃トップに
評価にはWAR(Wins Above Replacement)を使う。WARとは打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価し、控えレベルの選手が同じだけ出場した場合に比べどれだけチームの勝利を積み上げたかを推測した指標だ。図中の打撃、走塁、守備のグラフは、それぞれどの分野で優れた働きを見せたかを表すWARの構成要素となっている。 まずは野手から見ていこう。パ・リーグではフランミル・レイエス(日本ハム)、セ・リーグではタイラー・オースティン(DeNA)が、それぞれ1.51、1.54とトップのWARを記録した。 パ・リーグの打撃部門トップとなったのはレイエス。.403/.429/.779と、打率/出塁率/長打率の3指標すべてでパ・リーグトップとなる圧倒的な成績を残した。28日の楽天戦では自身初の1試合2本塁打を記録。爆発力はもちろん、8月の出場全23試合で出塁を記録するなど安定感のある活躍も光った。シーズン序盤こそ苦しんだものの、8月にはついに元メジャーリーガーの本領を発揮している。 日本ハムからはほかに清宮幸太郎もランクイン。打撃でリーグの平均的な打者より10.3点分得点を増やしたという評価だ。清宮は3日のソフトバンク戦で初回に先制適時打を放つと、3点ビハインドで迎えた第3打席には値千金の同点3点本塁打を記録。チームを勝利に導いた。清宮も活躍を期待されながらここまで苦しんだ選手のひとり。前半戦に苦しんだ選手の活躍もあり、日本ハムは8月16勝9敗1分と絶好調。2018年以来のAクラス入りに向け大きく前進している。 セ・リーグの打撃部門ではオースティンが6・7月に続いて3ヶ月連続のリーグトップとなった。まさに「セ・最強打者」と呼ぶにふさわしい打力を見せているオースティンだが、7月24日に行われたマイナビオールスターゲーム2024では試合中に負傷。長期離脱も危ぶまれたが8月2日の阪神戦でスタメンに復帰を果たした。翌日の試合では2本塁打を記録して勝利に貢献するなど、負傷の影響を感じさせない活躍を見せている。