住電HSTケーブル、建設用低圧・高圧品とも2月中に新規受注再開へ
建設用電線の大手販売会社である住電HSTケーブル(社長・岡田久知氏)は2月中に新規受注を再開する。対象は新規受注を停止していた大半の製品。同社では市場全体としての需給ひっ迫を受けて、新たな受注を停止していた。メーカー販社として可能な限りの供給責任を果たす考えで、建設・電気工事への影響を抑えるため低圧・高圧品とも再開に踏み切る。ただ今後の需給状況によっては再び受注を制限する可能性もある状況。同社では「新規受注再開に向けた動きが業界全体として広がってくれれば」としている。 市場では高圧品で先行的に需給が引き締まり、その後数量が多い低圧品でもタイト感が強まった。大手メーカー・販売会社では新規受注を制限する動きが広がり、同社では高圧品は昨年11月に、低圧品は12月に新規受注を一時停止していた。現時点では低圧・高圧品とも主要な品種・サイズで新規受注を停止しており、対応に向けメーカーに増産を要請していた。 低圧品は2月13日から受け付けを再開。対象は600V対応のCV・CVD・CVT・CVQと、IV・EM―IE、CVV・EM―CEE、600V対応のEM―FP・FPD・FPTの全サイズとなる。納入時期は3月中旬以降の見通し。 大量の注文には対応できない可能性があるほか、受注後のキャンセルは受けられないという。既契約分では2~3月に納入希望の案件については、1月中に確定情報の提供を要請する。またCV・CVVはエコタイプ・関連製品も含め、22スケア以下のサイズでは既受注案件を除き切断加工品の最低ロットは30メートルに設定する。600V対応のEM―CE・CETや、VVFについては受注制限を続ける。 高圧品は2月1日から受付を再開。対象は6600VCVT(ETタイプ)とEM6600VCET(ET・EEタイプ)の全サイズ、6600VCVT(EEタイプ)の60スケア以下のサイズの製品。 高圧品は早期に出荷可能な製品もあるが、品種・サイズ・数量により、納入までに時間を要するケースもある見通し。受注後のキャンセルは受け付けない。6600VCVT(EEタイプ)の100~325スケアのサイズと、6600VEM―FPT(NH)の全サイズについては受注制限を継続する。