創業140周年記念モデル発表のブライトリング、今後の展望は? スイス現地で見た注目イベントと「最高峰の複雑時計」とは
●創業140周年を特別な年に!
ブライトリングの創業は1884年。そしてブライトリングといえばクロノグラフだ。懐中時計の時代からストップウォッチやクロノグラフを一貫して開発・製造。そして1923年には現在のクロノグラフの基本デザイン、3時位置のリュウズをはさんで上にスタート/ストップボタン、下にリセットボタンという配置のモデルを開発・発売するなど、クロノグラフの世界を常にリードし続けてきた。 【画像】ブライトリング140周年を彩る本の傑作モデルを画像で見る(21枚) そして1952年に開発された「ナビタイマー」など、不動のアイコンモデルがいくつも誕生している。
創業者のレオン・ブライトリングから息子のガストン・ブライトリング、そして孫のウイリー・ブライトリングまで創業家の3世代で発展を続けた会社はクォーツ危機の渦中で失速。 しかし1979年にブランドを譲り受けたアーネスト・シュナイダーとセオドア・シュナイダー父子の手で再生・発展し、1990年代から現在まで続く機械式時計ブーム、機械式クロノグラフブームの主役となった。 この時期にブライトリングは、販売する機械式モデルをすべてにCOSC(スイスクロノメーター検定協会)のテストに合格したムーブメントを搭載するという「全数クロノメーター化」や、完全自社製のクロノグラフムーブメント「キャリバーB01」を開発し、その製造ファクトリー「クロノメトリー」をラ・ショー・ド・フォンで稼働させてマニュファクチュール・ブランドの仲間入りをするなど、現在につながる大きな飛躍を遂げている。 そして2017年のCVCキャピタルパートナーズによる買収以降は、元IWCのCEOでリシュモン・グループの時計部門の責任者でもあったジョージ・カーン氏がCEOに就任。従来の“プロのための腕に着ける計器”というブランドイメージを巧みに拡張し、機械式クロノグラフを中心にしたラグジュアリーウォッチブランドに進化させてきた。 そして今年、同社は創業140周年をひとつの節目として、さまざまな記念イベントを開催している。ファンの方なら、初夏に六本木や直営ブティックで行われたヴィンテージウォッチ展をご覧になった方も居るだろう。そしてこの記事でお伝えするのは、それに続く記念イベントと記念限定モデルだ。