年収300万円なので車を買うお金がなく、親に「ヴェルファイア」を買ってもらいました。友人から「贈与税の対象になる」と言われたのですが、どういうことでしょうか…?
出産祝いや就職祝いなどさまざま理由で、親から車を買ってもらう人もいるでしょう。収入が少なくて援助してもらったという人も多いかもしれません。「ヴェルファイア」などの高級車を親から買ってもらった際、周りから「贈与税がかかるのでは?」と指摘されると心配になりますよね。本記事では、ヴェルファイアの価格相場とともに、贈与税について解説します。 ▼子ども名義の口座に「月3万円」ずつ入金してるけど、将来口座を渡すときに「贈与税」はかかるの? 非課税にすることは可能?
贈与税とは
贈与税とは、個人から財産を譲り受けたときに、その財産に対して課される税金のことです。「もらった側」に支払い義務が生じます。 贈与税の対象となるものには、現金のほか、土地や家、宝石などさまざまなものがあり、車も贈与財産に含まれます。ただし、譲り受けた財産全てが贈与税の対象となるわけではありません。年間110万円を超える贈与があった場合に、その超えた部分に対して課税されます。 贈与税の計算は累進課税方式で行われます。つまり、贈与を受けた金額が大きくなるほど、税率も上がる仕組みです。1年間に110万円を超える金額を贈与された場合、その超過部分に対して10%から55%までの税率が適用されます。
贈与されたヴェルファイアにかかる贈与税
ヴェルファイアはトヨタ自動車が製造・販売する高級ミニバンです。その価格はモデルや仕様によって大きく異なります。 例えば、最も安いグレードである「Z Premier(ターボガソリン車 2WD)」は655万円(税込)です。一方、ハイブリッド仕様の「Z Premier(ハイブリッド車 2WD)」は690万円(税込)、最も高額な「Executive Lounge(ハイブリッド車 E-Four)」は892万円(税込)です。 これらの価格をもとに、贈与税がどのように計算されるかを具体的に見てみましょう。贈与税額は次の計算式で求められます。 贈与税額=(1年間で贈与された合計額-基礎控除110万円)×税率-控除額 ここで注意すべきなのは、贈与税は「贈与者(あげた側)」と「受贈者(もらった側)」の関係によって税率や控除額が異なるという点です。親子間の贈与の場合、子どもが18歳以上であれば特例贈与に当たるため、配偶者や他人から贈与を受ける一般贈与の場合よりも税率は優遇されています。 仮に親からヴェルファイアの最安グレードの「Z Premier(ターボガソリン車 2WD)」をプレゼントされた場合、贈与税は次のように計算されます。 (655万円-110万円)×20%-30万円=79万円 つまり子は79万円の贈与税を納めなければなりません。このようにたとえ親からであっても、高額な車を買ってもらった場合はかなりの税負担が発生することを理解しておく必要があります。