FRB、利下げ時期をリセット-十分に景気抑制的な金利水準か自問も
パウエル議長の沈黙に市場のいら立ち-ポストコロナの経済シフト
それは米国民の多くが慣れてきたよりも一段と高い借り入れコストが長期化する経済につながる可能性がある。
クリーブランド連銀のメスター総裁は3月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合の際に主要政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の長期見通しを上方修正したと明らかにした。同総裁は高い金利にもかかわらず米経済が底堅さを維持している点と、景気の加速も減速も招かない「r*(Rスター)」と呼ばれる中立金利の推計値の上昇の両方に言及した。
米ラトガース大学の経済学教授、マイケル・ボルド氏は当局者について、「インフレが続き経済が良好な状況にあって、彼らはなぜ利下げの方針について語っているのだろう」と問いかけるとともに、「当局はそれほど利下げしなくてもよいかもしれない。Rスターが上昇した可能性がある」と語った。
原題:Fed Resets Clock on Cuts and Questions If Rates Are High Enough(抜粋)
--取材協力:Craig Torres、Steve Matthews、Sarina Yoo "Kyungjin".
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Catarina Saraiva