首位快走の阪神でファーム調整も…「FAで争奪戦必至」の右腕は
挽回のチャンスは十分
岡田彰布監督が就任した昨年は試練を味わった。開幕投手を務めたが春先から大量失点を喫する登板が目立ち、18試合登板で8勝6敗、防御率4.57。責任感の強い男は悩んだだろう。だが、最後に大仕事をやってのける。オリックスと3勝3敗で迎えた日本シリーズ。7戦目の先発に抜擢されると、5回途中無失点の好投で相手左腕・宮城大弥との投げ合いを制して日本一に。岡田監督は優勝インタビューで「最初から最後、7戦目は青柳ということで。今年は3月31日にここ京セラで、公式戦は青柳でスタートしたんですけど。今日、監督室に呼んだんですけど、『青柳もう最後は青柳で締める』ということで」と信頼を口にした。 巻き返しを狙う今季は好スタートを切れなかったが、まだまだ挽回のチャンスがある。一軍に早期昇格して順調にいけば国内FA権を取得予定で、スポーツ紙記者は「実績がある投手ですし、権利を行使すれば複数球団の争奪戦は間違いないでしょう。ただ阪神にとっても必要不可欠な投手です。30歳とまだまだ全盛期はこれから。先発の大黒柱として活躍してもらわなければ困ります」と期待を込める。 一軍復帰に向け、状態は上がってきている。24日のウエスタン・リーグのオリックス戦(鳴尾浜)で、7回から救援登板すると3回を無安打無失点。先発で6回1安打無失点と好投した伊藤将と共に存在をアピールした。今月下旬からは交流戦が始まる。昨年は登板機会がなかったが、22年は3試合登板で3勝0敗、防御率0.00。23回2/3を投げて自責点ゼロと好投を続けた。今季も交流戦の登板で復調のきっかけをつかめるか。 写真=BBM
週刊ベースボール