原辰徳氏「勝ち方を考えた野球をしちゃった」日本一逃したSB小久保監督の敗因を指摘 分岐点は…
元阪神の掛布雅之氏(69)と巨人の前監督、原辰徳氏(66)が、28日放送のMBSラジオの年末特番「~MBSベースボールパーク番外編~掛布雅之×原辰徳 THE・野球談義」に出演。今年の日本シリーズに言及した。 【写真】今夏、開場100周年を迎えた甲子園でイベントに登場した原辰徳氏と掛布雅之氏 今年の日本シリーズはパ・リーグ王者のソフトバンクが2連勝もセ・リーグ3位から勝ち上がってきたDeNAが2連敗後に4連勝し、日本一に輝いた。 日本シリーズが話題になると、原氏は「結論から言ってしまうのですが、1、2戦目はソフトバンクが大勝でしたよね。我々(巨人)も含めて日本シリーズでは(ソフトバンクが)十何連勝かしてた」と自身が監督時代もそうだったが、日本シリーズでソフトバンクが無類の強さを誇っていたと回想した。 そして「僕は第3戦、本拠地・福岡に戻って、その時(ソフトバンクが)スターティングメンバーを変えたじゃないですか。僕はスターティングメンバーを変えたことが分岐になったかなって」と持論を述べた。 続けて「これは、小久保監督は若いし、あえてちょっとね、厳しめになるかもしれないけど、勝つ野球が監督って一番重要なんですけど、勝ち方を考えた野球をしちゃったんですよね」と指摘。「簡単に言うともう負けるはずがないと。どういう形であってもこのチームには負けない。一言で言うと僕は慢心が入ったと思います」と厳しい口調でソフトバンクの敗因を分析した。 そして、第3戦で1番打者を柳田からダウンズに代え、なおかつ二塁でスタメン起用したことに「これはもしかして勝てばね、いいけど…。これでソフトバンクが負けるようなことがあれば、ちょっと違った意味でDeNAに好転するんじゃないかなって」と振り返った。 自身も「監督心理として、日本シリーズではそういうことはなかったですけど、ペナントレースでそういうことをね、要するに勝つ野球でなくて、勝ち方を求める野球をする。これはね一番監督として慢心が入るわけですね」と経験したからこそと語った。 その上で「要するに勝つことはもう、目的はそこなんだけど、何て言うかな。これはあんまり100%言ってしまうと失礼になるケースもあるので、もうこの辺でいいと思うんですけど、小久保くんは自分の中で僕が今言った言葉を聞いたら、何か良いこれからの糧、これからの監督人生にプラスになると思う」と金言を授けた。