【40代、50代・更年期の基礎知識】閉経後もセックスはできる? 性交痛は婦人科で治療できるの?
更年期に変化していく私たちの体。フェムゾーンの乾燥や委縮により、性交痛の問題が起こりやすくなる。性交痛の症状や、クリニックでの治療方法について、女性泌尿器科医の二宮典子さんに聞いた。
Q. 閉経してもセックスはできる?
A. 潤いがなくなるので工夫が必要な場合も 「もちろん閉経してもセックスはできます。ただ、閉経した頃から濡れにくくなり、腟自体に潤いがなくなり萎縮して狭くなります。 パートナーができて久しぶりに行う場合でも、ずっと定期的にしてきた人でも、挿入が困難になったり、ピストン運動で痛みを感じ、その後もひりひり感が残るという声をよく聞きます。 これを性交痛といいますが、この時期にセックスレスになるケースも。これも日頃のフェムケアをしっかりすることが大切。女性ホルモンを補充する腟錠で潤いを取り戻したり、低下した分泌物を補う潤滑剤を上手に使うといいでしょう」(二宮先生)
容器から取り出したときはジェル状で扱いやすく、使用するとサラサラに変化。痛みや違和感を軽減する1回使い切りの潤滑ゼリー。リューブゼリーポーション6g×4本/ジェクス
Q. 潤い不足で入りません。性交痛も病院で治療できる?
A. レーザーや高周波の治療が効果的です 「性交痛をはじめ、性欲やオーガズムの悩みなど、セックスに関するトラブルは多くの人が感じています。これらを総合的に診断・治療する医療機関はまだ少ないのですが、改善することは可能です。 HRTのほかにも、レーザーや高周波による、より効果的な治療も行うことができます。腟内に照射して、腟粘膜の線維芽細胞を活性化させ、新たなコラーゲンを生成させることで、腟壁に潤いと厚みを取り戻します。 最新機器であるウルトラフェミー360は特殊なチップで、高周波と超音波を同時に、一度に360度照射できるため、効率がいいのが特徴です。治療法は患者の状態に応じて選ばれます」 《クリニックでできる治療》 医療機器:インティマレーザー(ヤグレーザー) 対応する症状:性交痛、尿もれ、腟の緩み、臓器脱 医療機器:モナリザタッチ(CO2レーザー) 対応する症状:腟の乾燥、腟のかゆみ、性交痛、GSM、頻尿 医療機器:ウルトラフェミー360(高周波治療) 対応する症状:腟の緩み、性交痛、尿もれ、おりもののにおい