DOWAHD、アラスカ亜鉛・銅探鉱の権益譲渡。鉱山開発のポートフォリオ最適化
DOWAホールディングスは19日、グループ会社を通じて米国アラスカ州で進めてきたパルマー亜鉛・銅探鉱プロジェクトの権益をパートナー企業であるカナダの鉱山会社に譲渡すると発表した。自山鉱比率向上の効果的な実現を目指し、鉱山開発の事業ポートフォリオの最適化を検討した結果、同プロジェクトからは撤退するのが最善と判断した。探鉱出資事業として参画していたエネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)も同日、同事業の終結を承認したと発表した。同事業にはDOWAメタルマインが63・84%、JOGMECが6・96%出資していた。 DOWAメタルマインの鉱山開発関連子会社であるDOWAメタル&マイニング・アラスカ(DMMアラスカ)が、カナダの鉱山会社アメリカン・パシフィック・マイニング(APM社)子会社のコンスタンチン・ノース(CNI社)との間で締結しているコンスタンチン・マイニングLLC(合同会社)の共同探鉱関係を16日付で解消し、DMMアラスカが保有するコンスタンチン・マイニングLLCの権益をCNIに譲渡することを決定した。譲渡契約は16日付で締結し、11月末の譲渡完了を予定する。APM社によると、同権益の購入契約には、DOWAが1千万米ドルを支払う代わりに同事業で生産される亜鉛精鉱の50%を、生産初年度とその後の各年度に購入できるオプション権などが含まれている。 DOWAメタルマインは、2013年に同プロジェクトに参画。同プロジェクトは、これまでの探鉱で鉱量のポテンシャルが高いことは確認できていたが、鉱量の確度を上げるための追加探鉱などが必要で、開発までにはまだ時間を要する見通しにあった。