今まで見逃していた安全登山の絆「県警、消防、遭対協」による山の守護神たちの祈願杭奉納
西丹沢登山のベース基地でもある西丹沢ビジターセンターで、2024年5月19日に開山祭が執り行われました。安全登山祈願の開山式には地元観光協会関係者をはじめ、警察と消防、それに遭対協の方々も参列。神事終了後には登山者の事故・遭難の際に出動する山岳救助機関の合同安全祈願登山で檜洞丸(ひのきぼらまる)の山頂に勢揃いしました。 【写真】安全祈願登山の開山式の様子を見る(全9枚)
一般登山者で混むツツジ新道を県警山岳隊も登頂
午前8時から始まった開山祭は、ほぼ約1時間で終了。ツツジ新道登山口に向けて歩き出すスタッフを警察および消防車両が数台抜き去って用木沢方向へ。一般登山者は登山口からゴーラ沢を渡渉して急登の取り付き部から登りはじめます。さすがシロヤシオで知られる檜洞丸だけに、この時期の登山道は目の前から遥か前方を見渡しても、先行者の列が視界に入ります。 ツツジ新道取り付きから続いた急登を乗り越えたコルで、大勢のブルーのユニフォーム姿が斜面を埋めています。先ほどまで神事に参列していた神奈川県警松田警察署山岳隊の皆さんです。時ならぬ県警山岳隊の一団に一般登山者も足を止めて「遭難?」といぶかしむ雰囲気を顔に浮かべていました。 一方の山岳隊の皆さんは笑顔での集会。耳に入ってきたやり取りから、この日は3班が出動していたようです。目的は安全祈願の登山で、山頂に令和6年度の安全登山の祈願杭の奉納でした。集合地点の先にある展望園地では、一般ハイカーと一緒に休憩を入れて和やかな会話を交わされたりしていました。
山頂の安全祈願碑の新調に安全登山の担い手が大集合
山頂には小田原消防本部足柄消防署のレスキューの皆さん、加えて西丹沢安全登山協力会の方々も三々五々到着。山頂碑を囲むように遭難レスキューの達人たちが立ち並びます。山頂碑脇に設置する白い安全登山祈願杭奉納の儀式です。「祈 安全登山」の墨文字の下に山北町観光協会長と松田警察署長の連盟、側面には小田原消防本部足柄消防署と山北町遭難救助隊が支える形で記され、裏には当日の令和6年5月19日の日付が記されています。 記念撮影を撮り交わし、山頂で各団体が思い思いに車座になっての会食。いざというときのチームワーク作りにも欠かせない親睦を深める機会でもあるのでしょうね。いつもありがとうございます。今後、安全登山の祈願杭を見かけたら、各山の安全を担う方々のことを思い浮かべる機会にもなると思います。令和6年も安全登山を目指しましょう。
ソトラバ編集部