ウィリアム皇太子にとっては「痛手となる事実」も発覚...。チャールズ国王とともに「巨額の私的収入」を得ていることが大規模調査で明らかに
法人税を収めていないことも明らかに
同番組では、ランカスター公領は救急車の格納場所としてNHSに対し15年間で1140万ポンド(約23億円)を請求しており、コーンウォール公領は防衛省とダートムーアで陸軍の訓練を行う有利な契約を結んでいるとも主張。とはいえ「公領が防衛省に無料で使わせることに合意できない理由などない。イギリスの国民のために行われる、国の軍隊の訓練なのだから。彼らは非常に"抜け目のない"営利目的な地主だよ」と地元の保守党議員フィリップ・サンダースは番組でコメントしている。 さらに、両公領は法人税を収めていないことも明らかとなり、その点においても疑問視された。マーガレット・ホッジ貴族院議員は「公領が得た収益には、他のイギリス企業と同じく法人税を支払うべきではないか?」と番組内でコメントしている。公領はキャピタルゲイン税や相続税は非課税。(国王と皇太子は所得税を支払っている) また、リバプール市長のスティーブ・ロザームは、ランカスター公領がマージー川の岸辺を所有しており、波止場の収益の一部を得ていると知って驚いたとコメント。「チャールズ国王は21世紀の国王です。にもかかわらず、封建時代に人々から得た土地から今なお収入を得るというのは、どうなのでしょう。本当に国王がその収入を得るべきかどうか、今一度検討しても良かったはず。これは、さらなる議論の余地があります」と明かした。 市長はマージー川河口の潮力プロジェクトを推進したいと希望している。しかし、実現のためには現行ではランカスター公領に料金を支払わなければならない。「そこで暮らす住民と、環境問題の改善のために行動したいと思っている人は沢山います。国王の私的収入になるような多額の請求のせいでプロジェクトを諦めざるを得ないというのは、非常に悲しい現実です。国王は、こんな徴収をするべきではない」と述べている。 最後に、US版『Town & Country』誌がランカスター公領とコーンウォール公領にコメントを求めたところ、次のような返答があった。 コーンウォール公領の広報官: 「コーンウォール公領は、自然環境の修復や、コミュニティと社会に前向きな影響をもたらすことに責任を持ちながら、商業的義務を果たす私有地です。 ウィリアム皇太子は2022年9月にコーンウォール公爵となって以来、公領を広範囲にわたって変化させることに専念してきました。その中には、2032年末までに領地の温室効果ガス排出量ゼロを達成するために大幅な投資を行うと共に、コーンウォールの居住者のメンタルヘルスを支援したり地元のパートナーと共同してホームレス問題に対処したりすることなども含まれています」 ランカスター公領広報官: 「ランカスター公領は広範にわたる土地や不動産を管理しています。その活動は自己資金で行い、公的資金は受け取っていません。独立監査を受けた年次報告書がウェブサイトからも閲覧可能です。事業活動に適用される英国の法律や規制基準を順守しています」
From Town & Country US