年収600万円で子ども2人の4人家族です。病気など万一のときのお金をとっておきたいのですが、どのくらい必要で貯め方はどうしたらいいのでしょうか?
「今、病気や事故で収入が途絶えたら家計が回らなくなるかも」と、不安を抱えている家庭は案外多いのではないでしょうか。資金の備えをするべきだとは思うものの、どのくらいの金額をどう貯めればよいのか分からないという人も多いでしょう。 そこで本記事では、万が一のときに生活を支える資金の金額の目安や、上手な貯め方のポイントを分かりやすくまとめました。
万が一のときのための「生活防衛資金」目安は生活費の3ヶ月~1年分
家計を考えるうえで忘れてはならないのが、何らかの理由で収入が減少したり途絶えたりした際に生活を支えるための資金の備えです。 突然の病気やけが、失業、自然災害などによって、収入と支出のバランスが大きく崩れる可能性はどの世帯にもあり得ることです。このような万が一の事態に備えて、通常の貯蓄とは別に当面の生活資金として蓄えておくお金を「生活防衛資金」といいます。 生活防衛資金の蓄えがない場合、貯蓄の状況によってはその日の生活費やローン返済にも困ることになり、生活の立て直しが困難になることが考えられます。また、教育資金や老後資金のための貯蓄があったとしても、生活のために切り崩すことになれば、将来にわたる資金計画に影響が出るでしょう。 備えとして保険に加入している場合も、請求してから給付を受けとるまでにはタイムラグが生じます。その間の生活をしのぐための資金は必要なのです。 生活防衛資金の目安は、一般的に生活費の3ヶ月~1年分といわれています。普段の家計をもとに必要な生活防衛資金を試算して、貯蓄計画を立てましょう。
年収600万円・子ども2人の4人家族に必要な生活防衛資金の目安は?
年収600万円で子ども2人の家族には、生活防衛資金がどれくらい必要なのでしょうか。 総務省「2023年 家計調査」の結果によると、年収600~650万円の4人世帯の1ヶ月当たりの生活費(消費支出)は約28万円です。これは子ども2人の世帯に限った数字ではありませんが、対象世帯の18歳未満人員の平均が1.89人であるため、子ども2人の世帯の実態と掛け離れてはいないでしょう。 1ヶ月の生活費28万円という数字をもとにすると、必要な生活防衛資金は3ヶ月分の約84万円から1年分の約336万円であると計算できます。 ただし、この数字はあくまでも統計データをもとにしたものであり、各家庭の事情によってローンや医療費、教育費などの支出状況は大きく異なるはずです。必ず家庭の実情に合わせて必要な生活防衛資金の見積もりを出し、不足がないように備えておくことが大切です。