三浦佳生、最高時速が出た会場で狙う表彰台の頂点。“俺”の全日本は「誰にも負けないという気持ち」で挑む
全日本は下克上で挑む
さらなる飛躍が期待された今シーズンだったが、ここまではケガの影響などもあり、思うような演技ができない苦しいシーズンの前半戦となった。 三浦も「自分の実力のなさを感じて0点です…」と自己評価する。そんな彼を奮い立たせるのが、幼い頃からのライバル、鍵山優真の存在だ。 「全日本では優真と争えるくらいの気持ちで頑張りたい。僕は全日本で下克上という感じでやるしかない。みんないい演技をする前提でいるので、その上で勝つことを意識してやりたい」と強気モード。 すでに強気な三浦は、今年の全日本を「俺の全日本」と表現する。それは、昨シーズン初出場した世界選手権で悔しい思いをし、その悔しさを同じ舞台で晴らしたいという思いもあるからだ。 「昨シーズン一番悔しい思いをしたのが世界選手権。また強くなって帰ってきたいと、フリー終わった瞬間に思いました。そのためには今年の全日本で結果を出さなきゃ行けない。 ただ、世界選手権に出てリベンジするのが目標ではなく、そこでまた上、世界のトップレベルの選手と戦えるようにしていきたい。そのためには全日本がすごく大事になると思っていて、この全日本で“戦える”ことを証明したい」 去年の全日本は4位と惜しくも表彰台にのぼれなかった。代表に選ばれ出場した世界選手権は8位と悔しさが残る大会だった。 「やるしかないと思っているので、誰にも負けないという気持ちを持って、自分が優勝するんだという気持ちでいきたい」 宇野さんも「爆発力で考えたら日本人選手のなかでも世界の表彰台にのぼれる可能性を秘めています」と期待を寄せる。 自身を奮い立たせる三浦が狙うのはもちろん全日本選手権、初優勝。目指すはフィギュア界の「カオ」だ。
フィギュアスケート取材班