防空壕跡地で「佐世保バーガー」、店内に星条旗…「戦争した国の人とも一緒に食べてわかり合うことはできる」
ヤミ市に始まり、今も名残を残す商店街は東京・新宿の「思い出横丁」や吉祥寺の「ハモニカ横丁」などがある。多くの都市では開発などに伴い、姿を消していった。
現在残る「横丁」も、老朽化や店舗の後継ぎなどが課題だ。早稲田大人間科学部の橋本健二教授(社会学)は、「異次元空間を楽しめる環境を残しながら、若者なども集まれる場所にすることが必要だ」と話す。
佐世保市は1945年6月、米軍の爆撃機による空襲で市街地の3分の1を焼かれた。鈴山さんも母から防空壕に避難した経験を聞いて育った。
鈴山さんは「もし地縛霊がこの防空壕にいるならば驚くだろう。でも昔、戦争をして仲たがいした国の人とも一緒に飯を食べて、わかり合うことはできる。そのきっかけを自分が作り続けられればいい」と語る。