オジサンはどのセブンがお好み?マツダRX-7の三世代を振り返る
ロータリーサウンド、リトラクタブルヘッドライトなど、他とは一線を画す個性とピュアスポーツ性能が魅力だったマツダ「RX-7」。なかでも、最終型である「FD」は、平成国産ピュアスポーツの原点ともいうべきモデルでした。そこにたどり着くために必要だった初代、そして2代目の功績、また、注目の中古車事情についてもご紹介します。 【写真】三世代にわたるRX-7のデザインを見るならこちらから
■スポーツカー逆境の時代に希望を与えてくれた初代
初代RX-7は昭和53年(1978年)3月に登場しました。当時は、オイルショックによる原油の値上がりや厳しい排ガス規制など、高出力で燃費の悪いスポーツカーにとっては厳しい時代。 そんな中に登場したRX-7は、周囲の国産車が次々と馬力を落としていくなか、圧倒的に軽量小型のロータリーエンジン(12A型)を搭載。グロス単位で130psを誇り、ロータリーならではの高回転まで気持ちよくふけ上がるフィーリングを楽しむことができました。 また、エンジンを車体の中心付近に配置する「フロントミッドシップ」のパッケージングにより、前後の重量配分は前50.7、後49.3と理想的なバランスを手に入れ、軽快で的確なハンドリング性能を実現。ロータリースポーツカーのポテンシャルを示し、当時のクルマ好きに希望を与えてくれました。
■高性能スポーツカーとして進化した2代目
初代RX-7は、スポーツカーとしての高い運動性能と買いやすい価格が高く評価され、日本はもとよりアメリカでも人気となりました。世界に支持されるスポーツカーとして成長したRX-7をより進化させるため、マツダの開発陣は「スポーツカー研究会」なるものを立ち上げ、2代目の開発に着手しました。 設定された開発目標は、スポーツカーとしての運動性能の向上を基本としつつも、絶対的な速さではなく「乗って興奮できる」「心地よい緊張感」を高い次元で存在させるというもの。そして昭和60年(1985年)10月、2代目FC3S型RX-7が登場、張り出したブリスターフェンダーや厚みのあるボディなど、初代よりも重厚感のあるフォルムが魅力的なモデルでした。 エンジンは12A型から13B型に進化。空冷インタークーラー付ツインスクロールターボを装備し、ネット表示で185psというスペックになりました。前後重量配分は50.5対49.5で、初代のフロントミッドシップの思想を継承していました。