エヌビディア、時価総額で世界最大の企業に-マイクロソフト抜く
(ブルームバーグ): 18日の米株式市場で半導体大手エヌビディアの株価が上昇。時価総額で世界最大の企業となった。
株価終値はは3.5%高の135.58ドル。同社の時価総額は約3兆3000億ドル(約521兆円)に達し、マイクロソフトやアップルを抜いた。これら上位銘柄は今月に入り首位の座を争ってきたが、ついにエヌビディアが両社を追い抜いた。
人工知能(AI)向け半導体への強い需要を追い風に、エヌビディア株は今年に入って170%超上昇している。
エヌビディアは今月に入り、2002年以来で初めてアップルを時価総額で上回り、ここ数日は抜きつ抜かれつとなっていた。先週にはアップルがマイクロソフトも抜き、一時的に時価総額で首位に返り咲いていた。
こうした動きは、多くの投資家にとってAIが最大の注目分野であることを浮き彫りにする。
ウェドブッシュのアナリスト、ダニエル・アイブズ氏は「今後1年間、テクノロジー分野の時価総額4兆ドルへの競争はエヌビディア、アップル、マイクロソフトの3社で繰り広げられるだろう」と語った。
一部投資家やエヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は、同社はもはや半導体メーカーではないと主張している。
資産運用会社バロン・キャピタルのバイスプレジデント兼ポートフォリオマネジャー、マイケル・リッパート氏は、エヌビディアの独自ソフトウエアと開発エコシステムに言及し、「彼らは単にチップを売っているのではなく、システムを売っているのだ」とインタビューで語った。
強気派の予想
最も強気なアナリストの1人はエヌビディアについて、株価上昇は続き、今後1年間に時価総額は5兆ドル近くに達すると予測する。
ローゼンブラット・セキュリティーズのアナリスト、ハンス・モーゼスマン氏は18日、140ドルとしていた同社の目標株価を200ドルと、ウォール街で最も高い水準に引き上げた。
2017年のカバレッジ開始から「買い」の投資判断を維持している同氏は、エヌビディア製ハードウエアを高く評価する姿勢を示す一方、「真のシナリオは、ハードウエアのあらゆる利点を補完するソフトウエアにある」と指摘した。