「トヨタ2000GT」富士24時間レースで完全優勝。日本最長レースで圧巻の走りを披露した名車中の名車!【今日は何の日?4月9日】
富士24時間レースでも圧巻の走りで1、2フィニッシュ
スピードトライアルに続いて、翌年の発売1ヵ月前に開催された富士24時間レースにも参戦。日本初の24時間レースは、ル・マン24時間レースをそのまま再現させることを目的に、1967年4月8日午後4時にスタートした。2000GTは、実現は叶わなかったが、最終目標としてル・マン24時間レースの優勝を目指していたという。 レースは、2000GTに(細谷/大坪)組と(津々見/鮒子田)組、加えて3台のトヨタスポーツ800がエントリー。ライバルは、外国勢に加えて「プリンス2000GT」、「ブルーバードSS」、「ホンダS600」、「フェアレディ」、「ベレットGT」だった。 レースが始まると、最初から2台の2000GTが先行、周回を増すごとに2台が他を引き離す展開に。そして翌4月9日午後4時に2台の2000GTが1台のS800をサンドイッチにした編隊走行で余裕のフィニッシュを飾ったのだ。 ちなみに優勝マシン(細谷/大坪)組の平均速度は134.7km/h、走行距離は3224kmだった。 数々のレースでその性能の高さを実証した2000GTが市場に放たれたのは、1967年5月16日。車両価格も破格で、当時のクラウンの約2倍の238万円、大卒初任給が2.8万円程度(現在は、約23万円)の時代だったので、今なら2000万円程度に相当するであろう、まさしく庶民には手の届かないスーパーカーだ。 トヨタ2000GTは、スピードトライアルと富士24時間レースでの栄冠によって、その性能が世界レベルであることを実証した。これは同時に、日本車が欧米車の尻尾を掴んだ証でもあり、歴史に残る名車中の名車と言われる由縁なのだ。 毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。
竹村 純
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