アフガニスタン「敗戦」の検証|「タリバン抜き」で始まり「タリバンとの和平」に終わったアメリカ平和構築の必然的迷走
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「アメリカはアフガニスタンについて無知で傲慢だから失敗した」と言われる。そうかもしれない。だが、それは具体的な政策レベルでは、何を意味しているだろうか。アフガニスタン平和構築の枠組みに沿って考えてみたい。 アフガニスタンの平和構築の枠組みを語るときに、ほぼ定説になってきているのが、「 ボン合意 の不適切さ」である。 ボン合意とは、2001年にアメリカの攻撃によってタリバン政権が崩壊した直後に、アフガニスタンの国家再建の枠組みを定めるためにドイツで開催された会議の合意文書のことだ。新たなアフガニスタン政府の形成の道筋を定めたボン合意は、結果的に「ボン・プロセス」と呼ばれたボン合意履行期間を越えて、アフガニスタンの国家建設の枠組みを決定し続けた。
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篠田英朗