没落した「中国皇太子」薄熙来元書記の息子「巨額の隠匿? あれば教えて」
最近、台湾女性と結婚式を挙げた薄熙来元重慶市党書記の息子、薄瓜瓜氏は5日、SNSに海外財産逃避説など自身の両親に対する悔しさを吐露した。 【写真】薄熙来元党書記と並ぶ夫人と息子 薄瓜瓜氏はこの日、個人および家庭に関して多くの誤解があるとしながらX(旧ツイッター)に中国語で約2000字ほどのコメントを載せた。 薄瓜瓜氏は長文の文章を投稿した理由について、結婚式以降、最近数週間で一部の人々が私的な動画と自身に関連した虚偽情報をインターネット上に公開したためだと説明した。薄瓜瓜氏はまず、両親が巨額の財産を海外に隠匿しているという一部の報道は間違っていると主張した。 薄瓜瓜氏は「妻が最近、笑いながら『巨額の海外資産があるとインターネット上で飛び交っているが、どこにあるの』と私に聞いた」とし「私もあったらいいなと思う。それほどの巨額の隠匿資産があるなら、私たちはなぜこれほど一生懸命働いているのか」と反問した。 薄瓜瓜氏は「数百人で構成された調査チームが私たちの家族に対して調査をしたが数百億といわれる資産を捜し出すことができなかった」としながら「ひょっとして知っている方がいるなら私に教えてほしい」とした。 続いて「過去に母(谷開来)が経営していた法律事務所は北京で最もうまくいっていたので、(留学生活をした)私の生活費にも耐えることができた」と主張した。 父・薄熙来氏と習近平国家主席の不和説も一蹴した。「薄-習家の間には葛藤がなかった」としながら「父は争うことは考えておらず、早くから(習主席に対して)全面的に助けると話していた」と振り返った。 「中国の皇太子」ともいわれていた薄熙来氏の没落は習主席と対立したためという話が定説のようになっている。 革命元老の一人である薄一波の息子で、過去主席候補にも挙げられるなど、習主席のライバルと目されていたが、腐敗容疑で失脚したと見る向きがほとんどだ。薄熙来氏は2012年腐敗容疑で失脚した後、無期懲役を宣告されて大物が主に収監されている北京昌平区の秦城刑務所で服役している。 しかし薄瓜瓜氏は父に誤りがあるとするなら、それはいつも一生懸命に働くだけで人々と仲良く付き合うことができず疎通も疎かにしていたためだと抗弁した。 薄瓜瓜氏は「私の両親が投獄されたのは彼(習近平)と関連はないが、これを巡って仲違いさせようとする人々がおり、何も知らない人々が『上の人』の胸の内を自分勝手に解釈した」とした。 薄熙来氏の妻・谷開来氏は英国人事業家ニール・ヘイウッド殺害容疑で有罪判決を受けて収監中だ。 これについて薄瓜瓜氏は「母には罪がない」としながら「ヘイウッドは我が家とは何の関連もない平凡な友人」と強調した。あわせて「息子として私が見た母は優雅で賢く、母が殺人を犯したとは信じていない」と付け加えた。 薄瓜瓜氏についてはしばらく何も報じられていなかったが、最近彼が台湾の有力一家の女性と結婚して再び注目された。台湾メディアによると、薄瓜瓜氏は先月23日、台湾北部新竹県の休養施設で台湾女性の許恵瑜氏と結婚式を挙げた。許恵瑜氏は東部宜蘭県の羅東博愛医院の創立者・許文政氏の孫娘だ。 薄瓜瓜氏は1998年英国に留学にしてオックスフォード大学で学び、2012年米国ハーバード大学ケネディスクールを卒業した。数年前、カナダのある企業でアナリストとして在職中であることが分かった。