源氏物語の注釈本発見 富山県射水市の大楽寺
射水市立町(新湊)の大楽寺(だいらくじ)の田村晴彦住職がこのほど、江戸時代前期に刊行された源氏物語の注釈本「湖月抄(こげつしょう)」全60巻を境内の土蔵で発見した。 湖月抄は俳人、北村季吟(きぎん)(1624~1705年)の作品で、1冊の大きさは縦27センチ、横19センチ。各ページに源氏物語の本文と解説が記されている。 田村住職が能登半島地震で被災した土蔵を整理した際、木箱に収められた状態で見つけた。同寺には江戸、明治時代の文学資料や北前船、仏教に関する書籍など約2000点が所蔵されており、湖月抄は田村住職の父が古典の研究のために収集したとみられるという。 湖月抄は県立図書館(富山市茶屋町)にも収蔵されているが、県西部では珍しいといい、同寺で希望者の閲覧を受け付けている。 田村住職はNHK大河ドラマの影響で源氏物語への関心が高まっているとし「ぜひ注釈本を読んで物語に親しんでほしい」と話す。問い合わせは同寺、電話0766(82)3016。