【アルゼンチン共和国杯】8歳白毛ハヤヤッコ、15頭ごぼう抜きで重賞3勝目 国枝師「見習わないとな」
吉田豊(49)=美・フリー=騎乗の10番人気ハヤヤッコが、直線一気の追い込みでV。トップハンデ58・5キロをものともせずに、重賞3勝目を挙げた。次走は未定ながら、陣営はGⅠ出走も視野に入れている。2着は1番人気のクロミナンス、3着はタイセイフェリーク。 ハイペースを味方に豪快な大外一気が炸裂(さくれつ)だ。メンバー最年長8歳の白毛馬ハヤヤッコが、トップハンデ58・5キロを背負って道中最後方から15頭をごぼう抜き。初コンビの吉田豊騎手が2年4カ月ぶりの重賞3勝目へ鮮やかに導いた。 「ゲートは出していったのですが、進んで行かなくてイメージより後ろに。最後に脚を使わせようと切り替えました。外に出してからは一完歩ごとに伸びてくれました」 高齢でもまだまだ若い連中には負けないと気を吐いた。1985年イナノラバージョンと並ぶレース史上最高齢Vで鞍上も「もうおじいちゃんですけど、踏ん張ってくれて感謝です」と脱帽だ。 国枝調教師も「びっくりだよ。きょうは装鞍所から元気いっぱいだった。偉いよ。見習わないとな」と満面の笑みでたたえ、「大きい舞台へ行ってもいい気がする」と次戦へ含みをもたせた。 ジャパンCなのか、有馬記念なのか。真っ白な個性派ハヤヤッコが秋のビッグレースを盛り上げる。(板津雄志) ■ハヤヤッコ 父キングカメハメハ、母マシュマロ、母の父クロフネ。白毛の牡8歳。美浦・国枝栄厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は金子真人ホールディングス㈱。戦績42戦7勝。獲得賞金3億614万円。重賞は2019年GⅢレパードS、22年函館記念に次いで3勝目。アルゼンチン共和国杯は吉田豊騎手、国枝栄調教師ともに初勝利。馬名は「速くて白い」。