会津若松に蓄電所、福島県内最大の出力規模 東京の再エネ業が建設へ
再生可能エネルギーの事業開発などを手がけるバンプージャパン(東京都)は、福島県会津若松市大戸町に系統用蓄電施設「会津若松蓄電所」を建設する。再エネの普及拡大が進む中、需給バランスの調整で余った電力を有効活用することで、安定的な電力供給につなげる。来年4月に着工し、2028年1月の運転開始を目指す。同社によると、商業用として県内最大の出力規模となる見通しだ。 蓄電所は、電力需要が低くなる時期や時間帯に充電を行い、電力供給が逼迫(ひっぱく)して不足した際に充電した電気を放出する仕組み。東北電力ネットワークの送配電網とつなぎ、電力市場に売電する。大型コンテナに蓄電設備40基を設置し、出力は26メガワット。1日当たり約8千世帯分の電力を賄える。 停電時にも同世帯分の電力を供給し、地域の防災機能としても備える考え。 事業費は約60億円。23日付で経済産業省の補助事業の採択を受けた。県内では唯一の採択で、全国では27件あった。 同社は同市のオフィスビル「スマートシティAiCT」に入居している。伊藤真人会津支社長は「地域の電力の安定化に寄与していきたい」と話した。
福島民友新聞