遊助、デビュー15周年ツアーに感慨...アーティスト活動は「ファンがいなかったら100%辞めている」
デビュー15周年を迎えたアーティスト・遊助のライブにフォーカスを当てた「映画・チャンネルNECO」のオリジナル企画『2ヶ月連続「遊助祭」~Live&Documentary~』の放送が決定! 【写真を見る】遊助 本特集では、遊助のデビュー15周年記念ツアー「遊助 15th Anniversary Tour あの‥つめこんだんですケド。」より、8月1日にLINE CUBE SHIBUYAで開催された紅ライブの模様を10月28日に、11月25日には同ツアーのリハーサルやライブの裏側に密着&スペシャルゲストとの対談を収録したドキュメンタリー「遊助 あの‥いろいろ話したんですケド。~15年の軌跡&ライブ密着~」を放送する。 今回、番組放送を記念して遊助に話を聞くことができた。インタビューでは、ライブにかける胸中を伺うなかで、彼の人となりやファンに対する想いが感じられる時間となった。 ーー番組でも取り上げる7月から9月末まで行われた15周年ツアー「あの・・つめこんだんですケド。」は、紅ライブと白ライブと2つのバージョンがございました。2つに分けたのには何か理由がありますか? 「これまで、去年のツアー、地元・横須賀でやらせてもらった3月の15周年ライブ、春のZeppツアーといろいろと詰め込んだので、今回は応援してくださっている方にどんな曲を聴きたいか募集したんですよ。たくさん出してくれたなかからリストアップしたんですけど、それでも5、6時間とかになっちゃって(笑)。バランスを考えて2つに分けてみたら、ちょうどいい感じの2時間になったので、だったら、和食と洋食のように分けてやれば、いいフルコースになるんじゃないかなと思ったんですよね。15周年というのもあって、紅・白に分けるのが面白いなって」 ーーインタビュー時点ではまだツアー中ですが、手応えはいかがでしたか? 「めちゃくちゃ大変でしたけど、やって良かったと思います。もちろんカロリーも高いですし、衣装も違えば、セットも違うので、自分の中に(2つのライブの演出や流れが)入ってくるまで頭をぐるぐる回しながらリハーサルをやっていました。メンバーは、周年ライブとかZeppツアーで一緒にやってきた仲間だったので、『このチームだったらいけるかもな』という部分はありましたね」 ーー同時並行で別のライブをするというのは、ある意味で挑戦だったのではないでしょうか 「めちゃめちゃ緊張感を持ってやれてます。もちろん同じことを繰り返して、ツアーのなかでどんどんブラッシュアップしていくことも大事なんですけど、この夏は新鮮さを感じながらやってみたい、と思っていたので、普通のツアーとは違った良さがありました。みんなと一緒にいる時間が長く、連絡を取り合いながら、チームで作り上げた感じがします」 ーー10月28日に放送するのは、8月1日にLINE CUBE SHIBUYAで行われた紅ライブです 「紅・白ライブを始めて、まだ数回だったんですけど、その回を選んで良かったと思います。失敗も含めて緊張感ある方がいいし、別にだらけてはいないけど、みんなの気も引き締まる。こんな新しいことをやっているんだったら、千秋楽よりも『できたてホヤホヤのライブ感』をちゃんと見せたいなと思ったんですよね。セットリストも少し変わっていますし、多分その日にしか見られなかったライブだと思います」 ーー11月25日の放送では、同ライブに密着した映像が流れます。裏側にカメラが入りましたが、意識するものですか? 「僕、あまり気にならないんですよ。それよりも、メンバーが増えた感じがするから、(撮影・技術チームが)楽しんでいるかの方が気になりました。そこのグループ感もライブに出ると思うから、若いスタッフさんもベテランのスタッフさんも楽しんでほしいなと思いましたね」 ーー細部にまで目を配ることがライブの成功につながるんですね 「ライブって、トラックが会場までたどり着かなかったり、メンバーやスタッフが来られなかったり、ものが壊れたりしてもできなくなるじゃないですか。そういった意味でも団結力は大切にしたい。ライブの名前は自分ですけど、いつも『みんなのライブだから』とは伝えていますね」 ーー密着カメラにも気を遣う遊助さんですが、チームメンバーの変化にも気づくタイプですか? 「ちょっとした違いでも気になっちゃうんですよ。ドラムのキック音が変わっているだけで、『ちょっと待った。お前昨日なんかあった?』、『なんで分かるんですか?じつは...』みたいな(笑)。ダンサーのマツエクの本数が変わっただけでも気づいて『なんで分かるんですか?怖いんですけど』、『だって昨日と違うじゃん』って」 ーー遊助さんは、ライブ作りで意識していることはございますか? 「小さい子、おじいちゃんおばあちゃん、音楽が大好きな人、ライブに初めて来た人、1人で来た人、車椅子で来た人、無理やり連れてこられた人、僕の曲を知らない人...みんなが楽しめる演出にしたいと思っています。何十回来てる人でも、初めて来る人でも、1回でも1秒でも笑う時間を増やしたいなって」 ーー素敵な考え方ですね。メンバーには、ご自身の思いを共有することもあるんですか? 「お客さんたちは僕きっかけで来ているかもしれないけど、僕だけを見ているわけではないので、(ステージに出ている)バンドには『何回も見ている映像が流れたとしても、そこで機材を直すんじゃなくて、お芝居でいいからリアクションしてほしい』とか、前の方のお客さんには舞台袖にいるスタッフが見えているから『見られている意識を持ってほしい』とか...。ダンサーでもバンドでもそうだけど、自分がバックダンサーだと思うか、夢を叶えた1人のアーティストだと思うかで音色とか踊りが変わってくると思うんですよね。一生懸命仕事をする以上のことをやることで、いろんな人たちが感動してくれたり、盛り上がったりしてくれると思っています」 ーーだからこそ一体感ある遊助ライブが完成するんですね。ライブについては、どんなところに魅力を感じていますか? 「他のお仕事をやらせていただいているときは、台本があったり、台詞があったりしますけど、ライブはゼロイチで作り上げたものを手渡しできるし、リアクションもしっかり見られる...そこに魅力があると思っています。テレビ、映画、ドラマ、CDを作る作業も楽しいけど、みんなの表情が見られるのはライブだけじゃないですか。渡したときのリアクションで答え合わせができるので、自分が産んだ子供を渡せる喜びとか、目で見て心でキャッチボールできるのが嬉しいですね。 そもそも、僕がみんなに教えられることなんてないんですよ。毎日一生懸命戦って頑張ってきたなか、ライブに来るなんてものすごいエネルギーだと思うんです。何かきっかけがあって足を運んでくれている人たちなので、ライブは、できるか分からないけど、その人たちを『少しでも元気づけられるチャンスを与えてもらっている』という感覚です」 ーー遊助さんにとってファンはどんな存在ですか? 「ファンがいなかったら絶対歌っていないです。もう100%辞めています。他のアーティストさんって音楽が好きだったり、自分の歌に自信があったり、『あの舞台に立ちたい』とか明確に思いがあると思うんですけど、僕はまったくない。応援してくださる方たちに『ありがとう』という気持ちを伝えたいと思って始めているので、もちろん支えてくれるメンバーやスタッフも含め、みんながいなかったらやる意味がないというか。だからこそ、そこで与えられたチャンスを生かして、自分の精一杯を紡ぎたいなって思うんですよね」 ーーそんな遊助さんが手がける歌詞に心を奪われている人も多いと思います。どのように歌詞は作られていくんですか? 「みんなが『あるある』と感じるポイントを探す作業はしつつ、基本的には『こんな人のドラマを作ってみよう』と想像しています。出会った人のなかから『こういうことが起きたとき、あの人だったらどう思うかな』とか、『この人だったらこう言うだろうな』とか...(歌詞が)マーライオンみたいに出てくるんですよ」 ーー(笑) 「他にも、スマホを上から見るのと下から見るのとでは全然違うじゃないですか。『この前は上から見たから、今度は横から覗いてみよう』(と視点を変える)みたいな。逆にスマホが女の子だったら...と考えて『都合のいいときだけ顔を出して...』とか、永遠に出てくるんですよね」 ーーすごい...。多角的な視点と多くの人との出会いが歌詞のタネになるんですね 「もちろん自分から生み出すから、自分の言葉にはなるんですけど、みんなのドラマになるような背景を紡ぎたいと思っています」 ーー歌はもちろん、遊助さんのマインドや姿勢を見て勇気づけられる人も多いと思います。遊助さんが笑顔でいられるように意識していることはありますか? 「みんなと触れ合いますね。あとは『ありがたいな』と思うようにしています。起こってしまったことは変わらないけど、自分の消化の仕方は変えられるから、めちゃくちゃツイてなくても『これで気づけたことをまとめよう』って思うんです」 ーー目線ひとつでいろんな捉え方ができるということですね 「『やっちゃったな』とか『失敗したな』とか、どうしようもないこともいっぱいありますけど、太陽が出ていたら小さい声で『ありがとうございます』と言う(笑)。そこで『嫌なことが起こっても上を向けたぞ。だから...』と、起きてしまった事実をどう自分で消化して、今後の肥やしにしていくか...と考える作業は怠らないかもしれないですね」 ーー遊助さんがそうしたマインドでいるからこそ、ファンの方もついていきたくなるんだと思います 「たとえアクシデントが起こっても、どんどんプラスにしていけば、『遊助っていろんなことが起きるから面白いよね』となるというか。目に見えない音楽を作っているからこそ、そういったところから自分のメンタルを保っていかないと、『もったいないな』って思うんですよね」 取材・文・写真=浜瀬将樹 Hair & Make: Naoki Hirayama(wani inc.) Stylist: Fumiko Inomoto(Creative guild)
HOMINIS
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