ハミルトン、今季最高の予選もメルセデスの弱点は顕在「限界まで攻めようとすると、クルマが嫌がるんだ」
メルセデスのルイス・ハミルトンは、F1スペインGPの予選で3番手を獲得。ハミルトンにとっては今季ベストだったが、マシンは予選で限界までプッシュすると露呈する弱点を抱えたままだと明かした。 【リザルト】F1第10戦スペインGP:予選 ハミルトンは今季、スプリント予選を除けば7番手までが最上位と、予選での苦戦が続いてきた。 スペインGPでも、ハミルトンはFP2でトップタイムをマークしたものの、予選でレッドブルやフェラーリ、マクラーレンに食らいつけるか不安視していた。 だがハミルトンは、ポールシッターであるランド・ノリス(マクラーレン)と0.3秒差の3番手を確保。0.002秒差でチームメイトのジョージ・ラッセルを上回った。 彼はプラクティスと予選で、パフォーマンスに違いはあったのかとAutosportに聞かれ、次のように答えた。 「僕は予選に臨むにあたって、パフォーマンスを失ったとまだ感じている」 「でも、それは考え方の問題だ。もしかしたら、ただ前進しただけかもしれないけれど、間違いなくもう少し(引き出せるものが)あったような気がする」 「でも、クルマをプッシュし始めると、クルマがそれを嫌がるんだ。だからプラクティスで少しマージンを残した状態だと、クルマのフィーリングはとてもいいんだ」 「ラップタイムを上げようとし始めると、本当に苦しくなるんだ。すべての原因はタイヤだと思う」 「FP1ではブランケット(タイヤウォーマー)の問題で0.7秒遅れてしまった。でも次のセッションでは解決できた」 「ちょっと後手に回ってしまったけど、それ以外はクルマも良い感じだし、今年最高の予選になった」 ハミルトンの言うタイヤの問題はメルセデスの内部でも議論されており、ドライバーたちが最終ラップでコンマ1秒を争うために深いブレーキングポイントでタイヤに負担をかけたときに発生すると指摘されている。 ハミルトンはまた、スペインGPの予選でもう少しパフォーマンスを引き出せた可能性があったと考えている一方で、タイヤの弱点を踏まえたハンドリングという点では本当にギリギリだったのだという。 「クルマにいくらか改良を加えなければいけない」 「でも3番手は本当に嬉しい。ターン1までの長いストレートがあることを考えると、本当に良いポジションだ」
Alex Kalinauckas