72歳リングに立つ 鶴岡市のキックボクサーの女性が初試合へ 相手は孫世代のプロ
山形放送
鶴岡市在住の72歳の女性が、12月にキックボクシングの試合に初挑戦します。3年前から始めたキックボクシングで、体力向上だけでなく、新たな目標を見つけた小林さんの挑戦を追いました。 今日の夜ご飯は?「簡単におでんと野菜しゃぶしゃぶです」 こちらの女性、実は鋭いストレート、アッパーやキックなどを繰り出す、キックボクサーなんです。 自己紹介「小林菊英、72歳です」 鶴岡市に住む小林菊英さん(72)。菊英さんは3年前から市内のジムでキックボクシングを始めました。そのきっかけは? 小林菊英さん(72)「ダイエットかな。半年くらいで10キロくらい体重落ちた。あとボケ防止と体力付けたいやせたい」 69歳でダイエットのために始めたキックボクシング。はじめは片足で立つのも難しかったそうですが、諦めずにトレーニングを続けました。 「前は車に乗って帰るのも足がつりそうだったけど、今は全然」「やらせとけって感じだったかもしれないけど、負けず嫌いなところがあるから」 今は胸より上を蹴るハイキックが得意技です。 トレーナー「自分が菊英さんと同じ年代になった時に周りの若い子たちと一緒にキックボクシングできるか考えると尊敬でしかない」 小林菊英さん「前は蹴るのが精一杯だったけど今はきれいに見せたいとか欲が出てきた。始めた当初は私やっぱりやりたいって言ってグローブはすぐメルカリで買った」 SNSやフリマアプリなどインターネットを使いこなす菊英さん。普段からトレーニング中の動画を投稿しています。100キロのバーベル上げもお手のもの。 小林菊英さん「投稿を見てもらって3年前の私と今を載せると見た人がおお!って言ってくれるからうれしい」 今は鶴岡市内で息子と2人で暮らしています。この日は特別に自宅にある秘密の部屋を見せてくれました。 小林菊英さん「マイジムです。いつもこんな風にトレーニングやってます。ほんと楽しいんですよ」 元々息子さんの部屋でしたが、ジムから譲り受けたサンドバッグを取り付けて、ジムが休みの日などに自主トレーニングをします。 小林菊英さん(器具が家にあるのはどう?)「いいですよすごく。いつでもパンチできるし。朝5時半に起きるんだけどここで自主トレやると気分すっきりしてご飯の支度ができる。パジャマでやって楽しいですよ」 キックボクシングが楽しくて仕方ないという菊英さん。ジムのトレーニングにも気合が入ります。 小林菊英さん「きょうの筋トレきつかった。いつもよりトレーナーさん張り切ってる」 「菊英さん体柔らかいですよね」「器械体操やってたからね」 このジムでは最年長。一緒にトレーニングをする仲間は菊英さんを尊敬しています。 30代の会員「すごいパワフルで72歳とは思えない」 30代の会員「ちゃんと決めたい技をしっかり練習して決めてくるところがさすがだなと思う」 キックボクシングに夢中の菊英さんですが、他にも趣味が・・・。 この歌は?「パクソジュン!推しです」 韓国の俳優にハマって家では韓国ドラマ三昧。さらにー。 旅行が趣味「ことしはベトナムにいってきた。好きなんです旅行も」 毎年、年金を旅行に充てる程の旅行好き。息子さんと海外や国内などアクティブに飛び回ります。 「ジムで体力つけて人の手を借りずに歩いて旅行することが楽しみ。それを目標で頑張ってきてできるようになってうれしい」 そんな菊英さん、12月8日に初めて試合に挑みます。 小林菊英さん「ジムの会長とは結構X(旧Twitter)のDM(ダイレクトメッセージ)で話すことがあって、本当は私だって試合に出たいんですよって年齢的に無理なのはわかるけど出たいんですって言ったら試合しましょうって返事が来た」 試合に出たいという菊英さんの強い気持ちから叶った今回の試合。相手は同じジムに通う全日本チャンピオンです。 小林菊英さん(愛結菜さんはいまおいくつ?)「高校1年だって、だから孫ですよ」 対戦相手の愛結菜さんは16歳の女子高生。全国タイトル3冠を持つプロのキックボクサーです。 「そんな人とやるんですよ!申し訳ないというか、でもうれしい、楽しくやりたい」 今回は、公式戦ではなく勝敗のつかないエキシビションマッチですが、調整は大詰め、菊英さんは今気力、体力ともに万端です。 小林菊英さん「緊張はするけど一発でもボディとか、キックを当ててみたいとか、願望があります」 菊英さんにとってキックボクシングとは? 小林菊英さん「生活の一部ですね。そうじゃなきゃ毎日来れないもん。毎日楽しくて。72歳って言われてるけど、体力的には若い子に負けてない。だから体力ある限りは続けたい」 キックボクシングに打ち込む、小林菊英さんの今後に注目です。