産直「山ちゃん」閉店へ 担い手不足で 大東大原【岩手】
一関市大東町大原の山口産直組合(菊池誠治組合長、組合員48人)が運営してきた産直「山ちゃん」は、30日で閉店する。少子高齢化による担い手不足を受け、地域に一定の寄与をしたとして営業終了を決定。24日には最後の催し「大感謝祭」を開き、世話になった地域への恩を示した。 同産直は2006年7月、中山間地域等直接支払制度の共同取り組み事業として開設された。山口地区や周辺を中心に生産者が農産物を出品・販売し、通年営業。年2回イベントを開催し、「一関市・大東大原水かけ祭り」にも出店するなど、長年親しまれてきた。東日本大震災では隣接する陸前高田市など津波被害を受けた沿岸部への物資供給の拠点となり、被災者が食料などを求めて多く訪れ、同産直側も採算度外視で支援した。 少子高齢化の影響は特に出品者に顕著で、開設当初の半数に減少したという。当初57人だった組合員こそ大きく減ってはいないものの、借地を活用している産直施設の解体など後処理を見据え、大東地域内に「道の駅だいとう」が完成する見込みで需要が変化することも受け、閉店を決めた。 30日まで休まず営業。時間は午前9時~午後4時。