広島ドラ1・常広羽也斗、初登板初先発で初勝利「ファームでやってきたこと出せた」新井監督も「素晴らしいピッチング」と称賛
◇15日 広島10―2DeNA(マツダ) 連敗地獄の広島に新しい花が開いた。ドラフト1位右腕・常広羽也斗投手(青学大)が初登板初先発で初勝利。「ファームでやってきたことが出せたと思うので、よかった」。お立ち台ではにかんだ笑みを見せた。 即戦力と期待されながら出遅れ、シーズン終盤の6連敗という泥沼でデビューを迎えた。「今まで自分は1軍で戦ってきたわけじゃない。自分は自分のボールを投げる」。意識したのは持てる力を発揮することだった。 初回にいきなり2死二、三塁のピンチを招き、打席に宮崎を迎えた。「とにかく勝負。びびったらダメ」。フルカウントから最後は137キロの変化球で見逃し三振に仕留め、勢いに乗った。 速球は150キロ前後。武器のフォークボールをカウント球にも勝負球にも使いこなし、5イニングを7安打1失点に抑えた。新井監督は「強力打線を相手に素晴らしいピッチングだった。しっかり腕を振れていた。逃げずに向かっていく、いいピッチングだった」とたたえた。打線も新人を大量援護。初回4得点など10得点を挙げた。 常広はドラフトで楽天と1位指名が競合した逸材。ウエスタン・リーグでも11試合で2勝6敗、防御率4・06とパッとしなかったが、8日の同リーグ、ソフトバンク戦(筑後)で完封して1軍切符を手にすると、今度は連敗ストップの大仕事をやってのけた。首位巨人、2位阪神との差は縮まらなかったが、眼下のDeNAとの差は2ゲームに広げた。
中日スポーツ