何度も続く「仕切り直し」に提案、大相撲は立ち合い改革を 制限時間前から一発激突!白熱の「オラオラ」が見たい
【椎名誠の街談巷語】 ちょっと体調を崩してこの一週間、ずっと家にいた。といっても寝ていたわけじゃなく、結局夕刻あたりからテレビの大相撲を見ていたので今週もその話で先週の続きだ。 【写真】元横綱白鵬が購入した東京・日本橋の約147坪の土地 暇だから気づいてしまったのだが、立ち合いがあわずに取り直しとなったときは、両力士が「すいませんでした」という感じで相手と、もうひとつ正面へもあたまを下げる。 誰にあやまっているかというと勝負審判の中心に座っている親方だ。五人のうちの一人でたぶん中心だ。いつも怖い顔をしている。 それが何回も仕切り直しが続く不祥事? となると、見ているこっちも心配で焦ってくる。えらいことになった、と親戚のおばさんみたいになっていく。世間が許さない、というやつだ。 それにこっちまで、あんた、もういいかげんにちゃんとやりなさい、という気持ちになる。親方がああして気にいらない、といっているんだからそろそろ本気で相手とあわせないと…。 ちゃんと相手の目をみていなさい。とつぶやいたりする。立ち合いがうまくいかなかった双方が、親方を見て軽くアタマをさげる。 ただ、あれはどうも、よく見ているとそんなにココロからわびているわけではないように見えますな。 テレビはたいてい親方のほうは映さないからよくわからないけれど、二回目以降は全体の流れからいっても、親方はもうカンカンに怒っているんだろうな、ということはわかる。 このくらいでなんとかしないと…。 力士の親戚のような気分になっている当方としては、そういう気持ちになっていく。 また、これも今回気がついたのだが、この立ち合いの気が抜けないやりとりと詫びの光景というのは、見物している我々にはまず関係ないところで展開している。 そういうコトになっているらしいのだ。力士も相撲協会もまわりの見物人に対しては関係ない、といわんばかりだ。 で、こういうコトをあーだこうだとわたしゃ言いたくないのだが、親戚のてまえ言っておきたい。あんたらはわたしらあっての大相撲でしょーが。 こういうときはあっちこっち気をつかってくんないと。