米国債、週間で2カ月ぶり大幅高-トランプ氏勝利に伴う変動落ち着く
(ブルームバーグ): 米国債相場は今週このままいけば、9月上旬以来の大幅高で終える。トランプ前米大統領が大統領選を制し、相場変動の大きい1週間となったが、最終的にはプラスで引ける見通しだ。
トランプ氏の勝利が明らかになった後、同氏の政策がインフレを加速させるとの懸念から米長期債利回りは大幅に上昇したが、その後は低下している。30年債利回りは6日に一時24ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)急上昇し、約4.68%を付けたが、8日には4.5%を下回る水準に低下した。
米国債の下落とドル上昇に賭けるいわゆるトランプトレードは、時間とともに勢いがやや弱まってきた。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は7日の記者会見で、次期政権の財政政策の影響を考慮するのは時期尚早だと述べた。
みずほインターナショナルの金利ストラテジスト、エブリン・ゴメスリヒティ氏は「政策措置は従来想定されていたほど早期に導入されることはないかもしれないと、市場参加者は考えている」と述べた。
米国債のボラティリティー指標であるICE・BofA・MOVE指数はこのままいけば、週間ベースでは2023年4月以来の大幅な下げで今週の取引を終える。
原題:Treasuries Set for Best Week in Two Months After Trump Whiplash(抜粋)
--取材協力:Alice Gledhill、Alice Atkins、Constantine Courcoulas.
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Rachel Evans, Anchalee Worrachate