力石政法 移籍初戦で世界前哨戦「全員納得させる内容で勝たなきゃならないのでプレッシャー」
「ボクシング・フェニックスバトル123」(10月17日、後楽園ホール) 記者会見が26日、都内で開かれ、メインイベントに出場するIBF世界スーパーフェザー級3位の力石政法(大橋)、日本フェザー級王座の防衛戦を行う松本圭佑(大橋)らが出席した。 井上尚弥・拓真らが所属する大橋ジムに移籍しての初戦となる力石は、10回戦でフィリピン同級王者アーネル・バコナヘ(フィリピン)と対戦。大橋秀行会長は「世界前哨戦になる」と明言し、「試合内容を見て、チャンスがあればすぐに行きたいと思う」と力石にハッパをかけた。 力石は「相手も勝てば人生が変わるから捨て身の覚悟で来ると思う。油断せず全力で仕留めたい」と表情を引き締めた。バコナヘについて「映像を見た限りでは、たまに大きなパンチを持ってくるけど、低くクネクネして倒しにくい」と分析。「僕には勝ち方が求められているので、うまく考えながら絶対にKOで倒す」とKO宣言した。 前戦は3月22日、敵地イタリアでWBCシルバースーパーフェザー級タイトルマッチ(日本未公認)に臨み、マイケル・マグネッシ(イタリア)から最終12回に劇的なTKO勝ちを収めたが、「こないだはふがいない試合をしたので、力石だったら世界チャンピオンになれるんじゃないかと思わせる試合をしたい。見た人全員を納得させられるぐらいの内容で勝たなきゃならないのでプレッシャーを感じている」と打ち明けた。 また、兄でIBFライトフライ級2位の矢吹正道(LUSH緑)が、10月12日に愛知県国際展示場で王者シベナティ・ノンシンガ(南アフリカ)に挑戦することが3日前に発表されたばかり。「すごくうれしいし、僕らの夢が兄弟同時に世界チャンピオンになること。兄が先になって、僕もより世界チャンピオンにならなきゃという思いが強くなると思う。兄に期待します」と、エールを送っていた。 ◇ ◇ 4位の中川公弘(ワタナベ)の挑戦を受ける松本は、6月25日の防衛戦では藤田裕史(井岡)に、ジャッジ3者とも100-90をつける完封勝ちを収めたものの、父の松本好二トレーナーや大橋会長からは内容に苦言を呈された。 松本は「これからの課題として、初心に返ってもっとハングリー精神を持ってひたむきに取り組みたい。前回(の試合の後)から取り組んできたことは、まず自分の夢、小さいころ何を目指してボクシングを始めたか考えて、小さい頃から大橋ジムで練習して、どういった姿勢で取り組んで、どういった先輩方が世界チャンピオンになったか考えて、練習に対する姿勢、試合への思いから考え直して取り組むようにしてきた」と、自身の歩みを見直し、取り組んで来たことを明かした。 中川については「キャリアもあるし、プロとしての戦い方がすごく上手」と評し、試合に向けて「自分のボクシングを貫いて、勝つことに徹して戦いたい。いい試合をして、世界に向けてアピールできる試合を心がけたい」と語っていた。