「野菜、全部きらい」…“極端な偏食”増加中 強豪部活の寮生が克服した「食感」
簡単に試せる「○○嫌い」をなくす方法を管理栄養士・渡邊元美さんが解説
食べ物の好き嫌いがある子どもは多いが、最近は「野菜は全部きらい」「魚はみんな食べられない」といった“激しい偏食”も増えているという。体を大きくしたい、少年野球をはじめとしたスポーツキッズを持つ親としては、頭の痛い悩みだ。元横浜高校野球部の寮母で、松坂大輔投手、筒香嘉智外野手らを食事面から支えてきた経験を活かし、現在は学生アスリートの身体づくりサポート活動を行っている管理栄養士の渡邊元美さんに、解決策について聞いてみた。 【実際の画像】“食感苦手”な強豪野球部員もパクパク… 渡邊元美さんオススメ「ナスの豚バラ巻き」 「苦手な食品でも、違う種類やメーカーのものだと食べられるというケースを、過去にいくつか見てきました。『絶対食べない』という、提供側の固定観念を外すことも1つの方法です」 渡邊さんの周囲にも、普段買っている牛乳が売り切れていて、違う種類の牛乳をたまたま購入したら、「これなら飲める」と子どもが飲んでくれたり、トマトが苦手な子に甘みの強い品種を出したら食べてくれたり、といった例があるという。同じ食材でも少しずつ味が違うので、好みに合うものが見つかる可能性はある。まずは手軽にできることから始めてみよう。 寮母をしていた渡邊さんは、選手たちの好き嫌いにどう対応したのだろうか。 「ナスが嫌いという子が多くて、聞いてみると『グシャっとなる食感が苦手』と言うのです。そこで、食感が残りにくいようにナスは薄切りにし、豚バラ肉で巻いて焼いてみました。豚バラがカリっと焼けるので、そちらの食感が勝るし、少し濃い味付けにすることでパクパク食べてくれました、ナスと気が付かなかったと言われたときはガッツポーズをしてしまいましたね(笑)」 嫌いなものがあれば、嫌いな理由を聞いてみて、それを解消する調理方法を考えるのも解決方法だ。てりやき味や焼き肉のタレのような、子どもが好きな味付けで、ご飯が進むように少し濃い味にすると、食べてくれることも多いという。 「お子さんが小さい時に、ニンジンをすりおろしてカレーに入れるとか、わからないように細かくして食べさせた経験のある方も多いでしょう。ずっと『嫌い=食べない』のままだと、自分の食べられるものの範囲が狭まって、将来的に困りますからね」