【MLB】今季からの新ルール 「走塁レーンの拡大」と「ピッチクロックの時間短縮」 ベースブロッキングの新指針も
昨季のMLBはピッチクロックの導入、守備シフトの制限、ベースサイズの拡大など、大幅なルール変更が行われ、選手のプレーや成績にも大きな影響を与えた。今季もいくつかのルール変更が行われるが、昨季ほどの大きなインパクトはないだろう。しかし、MLB公式サイトのアンソニー・カストロビンス記者は「日常的に見ているものに影響を与えるので、ルール変更について認識しておくことは重要だ」としている。ここでは今季から導入される新たなルールについて確認しておこう。 1つ目のルール変更は「走塁レーンの拡大」だ。これまで打者は本塁から一塁までの距離のうち、後半部分については、ファウルラインの外側の幅3フィート(約0.9メートル)の部分を走らなければならなかった。しかし、今回のルール変更によって、ファウルラインの内側であっても、ファウルラインと芝生のあいだの土の部分であれば走ってもよいことになった。打者はより直接的なルートを通って一塁へ向かうことができるようになる。 2つ目は「ピッチクロックの時間短縮」だ。昨季は無走者時が15秒、有走者時が20秒に設定されていたが、今季は有走者時のみ18秒に短縮される。昨季の9イニングの平均試合時間は4月が2時間37分だったのに対し、9月は2時間44分まで増加。選手たちがピッチクロックに適応するに従って平均試合時間が増加したため、有走者時を2秒短縮することで試合のさらなるペースアップを促す狙いがある。 また、野手のベースブロッキングに関して、新しい指針が導入された。新しい指針では、野手がボールを受ける前に走者を妨害するような位置に立っていた場合、審判員に走塁妨害を取るように求めている。野手がボールを受ける際に、走者の到達地点にひざをついて妨害するような行為が増加していたため、故障のリスクを回避するために今回の措置が取られることになった。 MLBでは現場の声も聞きながら、臨機応変にルールを変更・改善している。今季から導入される新ルールが試合の勝敗に影響を与えるシーンも出てくるかもしれない。