老後に「賃貸アパート」への引っ越しを検討中。「年金生活」の場合でも入居審査に通るでしょうか?
高齢者(65歳以上)が賃貸アパートに入居を希望する場合、入居審査に通りにくいと耳にすることがあります。特に、定年退職して収入が年金だけというケースは、その傾向が強いようです。 そこで今回は、高齢者の入居審査について、その実態を詳しく解説します。これから、賃貸アパートへの入居を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
年金生活の場合、賃貸アパートの入居審査は通るのか?
年金生活の高齢者の場合、本当に賃貸アパートの入居審査は通りづらいのか、疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。 この章では、株式会社R65による「高齢者向け賃貸に関する実態調査」を基に、不動産管理会社および入居希望者の両面から、入居審査の実態を解説します。 ■不動産管理会社への調査結果 全国の賃貸業を行う不動産管理会社を対象にした調査では、入居希望者(65歳以上の高齢者)における28.3%の入居を断ったとのことです。 さらに、不動産管理会社のうち6割以上(64.3%)の会社が、高齢者の入居に不安があると回答しています。 この調査結果を見る限り、やはり高齢者の入居審査は通りづらく、高齢者を敬遠する不動産管理会社が半数以上あることが分かります。 ■入居希望者への調査結果 同じく株式会社R65が行った「高齢者の住宅難民に関する実態調調査」では、年齢を理由に入居を拒否された割合は入居希望者の26.8%であることが分かりました。また年収別で見てみると、年収200万円未満は27.7%、年収200万円以上は26.4%と、収入の差による違いは、ほとんどないようです。 賃貸探しに対する不満では「そもそも候補となる物件情報が少なかった(20.2%)」「通常よりも経済的負担(初期費用など)が大きかった(10.2%)」との声もありました。 この結果からみると、入居審査の通りづらさは、年収よりも年齢が大きく関係しているといえるでしょう。
高齢者が入居審査に通りづらい理由
次に、高齢者が入居審査に通りづらい理由について解説します。同調査における、不動産管理会社が入居を断る主な理由は表1の通りです。 表1