【阪神】岡田彰布監督、史上2人目の阪神監督として通算500勝「全然知らなかった」
◆JERAセ・リーグ 阪神7―2ヤクルト(19日・甲子園) 雨中の戦いを制し、岡田彰布監督(66)が阪神監督として通算500勝に到達した。514勝の藤本定義氏に続く2人目の大台。「全然知らなかった」と驚いた名将は、試合開始の5時間前から動き、節目の白星をつかんだ。打線低調の最近は日替わりオーダーだったが、この日は近本を7試合ぶりに本来の「1番」に戻す“基本型”で11安打7得点。「効率よく、点が取れた」と納得した。 仕事は打順を組む前から。「近本と話したんや。メンバー決める前、練習前に」。6戦連続で3番に置いていた背番号5と面談。「1番の方が楽に打てます」という回答で決めた。4回は才木の押し出し四球で勝ち越し、さらに近本が右前適時打。下位打線からつながり、切り込み隊長がかえす得点パターンの一つが復活した。 「あまり近本一人に(背負わせないように)な」と指揮官。固定できない打順を苦肉の策で託していたが、近本も3番では打率1割6分と苦戦した。18日まで3試合で13打席無安打。「それで打てんようになるのも(本末転倒)」。カギを握る男のリズムを優先し、全体にも好循環がよみがえった。 近本は「聞くということは、1番にするのかなと思って」とニヤリ。思いもくんで、同調したが「打ちやすい」も本音だ。「『思い切って』が最近の僕の中でのトレンド」と第1打席で、そのスタイルを引き出せる打順。同時に「いずれは3番を打ちたいです」と将来像も付け加えたという。 「いずれが、いつかは知らんけど」と笑顔の岡田監督。「でも、何番でも機能してる。(四球や進塁打で)見えない機能というか」と信頼した。“猫の目”で3カード連続の勝ち越しを決めたが、理想はベストオーダー固定。“真の姿”での快勝は大きい。(安藤 理)
報知新聞社