【エリザベス女王杯】鞍上が絶賛する負けん気の強さ シンリョクカ秋の女王へ勝算十分!
簡単な相手ではないけれど…
そんなコンビがエリザベス女王杯に向かいます。「前走(新潟記念)は半信半疑だった」と竹内師。決して万全な状態ではなくとも勝てたのは「精神の強さ」が関係しているそうです。新潟記念ではレース直前にライトバックの放馬があり、発走時間が大幅に遅れました。そんななかでも「アクシデントに動じなかった」(竹内師)。 木幡初騎手も「気にするそぶりがなかったです。待つと(馬の)集中力が切れるけど(集中力を)維持できて走りにつなげられたのはこの馬の強みですね」とメンタルの強さを絶賛しました。 さらに竹内師は「基本、誰に対しても気が強いですね」とも。「2歳の時は他馬を蹴りに行くほど気が強かったです。でも乗ってて悪いことはしないですし、人を落としたりはしません」。その「負けん気の強さ」も長所のひとつ。それでも木幡初騎手になでられているシンリョクカは、うれしそうに目を細めていました。 エリザベス女王杯は昨年も挑み、勝ち馬のブレイディヴェーグから0秒5差の9着でした。木幡初騎手が「経験している舞台ですし、去年より今年は馬に箔がついて出れます。メンバーはGⅠで簡単な相手ではないですが、順調に来ていますしチャンスはあると思います。他の陣営を出し抜けるような競馬をしたいです」と力強く意気込むのも、勝算があるからこそでしょう。 竹内師は木幡初騎手を「馬をよく分かっていて、流れをつかんでレースをしてくれる信頼しているジョッキーです」と評します。昨年の秋以降、同騎手を乗せ続けた理由については「結果につなげられる自信がありました」とも。 同馬が勝てば、父・サトノダイヤモンドにとって初のGⅠタイトルということにもなります。そんな息の合ったコンビが、今度はもっともっと多くの人たちに「初GⅠ制覇」という喜びを届けてくれるような気がしています。
馬名の由来は…
シンリョクカの馬名は成蹊学園で唱和される「心力歌」が由来。オーナーの由井健太郎氏は成蹊大出身で「ニシノ」「セイウン」の冠でおなじみの馬主・西山茂行氏(成蹊大出身)からは「成蹊愛が強い後輩」と言われている。成蹊大出身者の著名人には故安倍晋三元首相、俳優の中井貴一、風見しんご、鶴見辰吾、片桐はいり、元フジテレビアナウンサーの高島彩ら。「シンリョクカ」という馬名を目にした成蹊関係者たちは、間違いなく同馬を応援するはずで、GⅠ制覇となれば“オール成蹊”が歓喜の渦に包まれることだろう。
栗栖 歩乃花