映画『十一人の賊軍』のコラボビール十一本を飲む(其の一)
酔いどれ編集長のクラフトビール飲みある記(96) 10月初めのこと。サンケイスポーツ文化報道部のKさんを介し、東映の映画宣伝部Oさんから電話が来た。東宝のOBなら知り合いがいるけど東映は…。首をかしげながら電話に出ると、映画のコラボ企画で造ったビールを飲んで「酔いどれ編集長のクラフトビール飲みある記」に書いてほしいという。Oさん、なんとこの連載の読者だという。 心の中で小さくガッツポーズした。連載を始めて1年10カ月。ついに大手企業が手掛けたコラボビールの試飲を頼まれる日が訪れた。90回以上、毎週欠かさず書き続けてよかった。 Oさんによると、11月1日(金)公開の映画『十一人の賊軍』の舞台が新潟県新発田市なので、同市を盛り上げたく、月岡温泉でクラフトビールを醸造している「月岡ブルワリー」にコラボビールを造ってもらったという。月岡ブルワリーは、映画のタイトルに合わせて11種類のビールを造ったそうだ。「オリジナルグラスがついた11種類セットをお送りするので、ぜひ飲み比べてください」とOさん。断る理由はひとつもなかった。 Oさんからもらった映画『十一人の賊軍』の資料にこうある。 <砦を死守せよ! 新政府軍VS旧幕府軍VS11人 『仁義なき戦い』など数々の傑作を生みだした名脚本家・笠原和夫の幻のプロットを、白石和彌監督が映画化。 W主演の山田孝之と仲野太賀が躍動する、新たな集団抗争劇! 圧倒的不利な砦の護衛ミッションに挑んだ十一人の決死隊。 新発田藩、旧幕府軍、新政府軍…三者の思惑が交錯するなか、十一人の壮絶な戦いが始まる! 命を燃やし権力に抗った者たちの姿に心がアツくなる、今の世の中にも通じる衝撃作! https://11zokugun.com/(←映画の公式サイト)> 面白そうだ(タイトルにかけて11月1日公開にしたのだろうか?)。Oさんから試写会の誘いもあったのでお言葉に甘え、休みを利用して見に行くことにした。 コラボビールは、この連載で何度か紹介したことがある。連載(34)の【サンクトガーレンの「ベルマーレIPA」はサッカー観戦に合うビールか?】では、スポーツ球団の公式ビールとか球場オリジナルのビールとかが増えていることを伝え、湘南ベルマーレ公式ビール第2弾の「ベルマーレIPA」を例に、サッカー観戦に合うかどうかを論じた。JRA(日本中央競馬会)とのコラボビールについて、キーワードは「グラッシー(青草のような香り)」と考察し、競馬を観戦しながら飲むビールにふさわしいかどうかなどを複数回リポートしたこともある。