ヤマハ「RMX VD/M」 ドライバー。とことん「最適化」にこだわったネオアスリートモデル【ヘッドデータは嘘つかない】
ヘッドは、全体にオーソドックスな形状ながらも、時計の文字盤でいうところ1~2時方向の張り出し感があり、ヘッドのトウ先の高さが低いのでフラット感があります。アドレスでは球をつかまえ過ぎないイメージが出ています。実際に試打したところ、アドレスではきれいなスクエアフェースのため"スクエア感"があり、比較的平らなフェース面も特徴です。 そして、ヘッドの後方が低いシャローバック形状なので、インパクト付近でアッパーにスウィングしやすいイメージがあり、また、FP値(フェースプログレッション)は「大きく」、リアルロフトもしっかり付いているので、球が上がりやすいイメージも出ています。
試打クラブは10.5度で標準TENSEIのTR50Sシャフト仕様でしたが、シャフトは軟らかめの設定でした。この感じからすると、ヘッドスピードが40~42m/sくらいの方でも扱えそうです。ヘッドの重心位置もオーソドックスで、重心距離は長すぎず、重心深度も深すぎないので、明らかに「VD/X」のような大慣性モーメントを狙ったヘッドではないことがわかります。 また、ソール面にはフェースからバック方向にスライド式のウェイトがあり、その位置によりバックスピン量の増減や弾道の高低を調整することが出来るのが特徴です。スライドウェイトの真ん中「ニュートラル」の位置では、適度なスピンも入って弾道が安定しやすく、比較的高いストレート系弾道が打ちやすい感じでした。「VD/R」、「VD/M」、「VD/X」の3つのモデルの中では、インパクト音は「かなり高め」の軽い感じになっています。 「VD/M」はオーソドックスなスクエアフェースで構えやすく、かつヘッドのネック軸回りの慣性モーメントも小さく、操作性の良いヘッドです。球をつかまえられ、上がりやすいので、「やや小さめ」の左右方向のヘッド慣性モーメントの数値イメージよりも、全体としてやさしく打てる印象です。 PHOTO/Takanori Miki ※週刊ゴルフダイジェスト2024年1月2日号「ヘッドデータは嘘つかない!」より
週刊ゴルフダイジェスト