ヤマハ「RMX VD/M」 ドライバー。とことん「最適化」にこだわったネオアスリートモデル【ヘッドデータは嘘つかない】
さらに、VDシリーズには多彩な重心変化を可能にする機能が搭載された。近年、使用する素材や構造、製造技術の進化によって余剰重量が多く生み出されるようになり、「設計の自由度」は格段にアップした。重心をある程度思いのまま動かすことができるようになったが、最新のモデルでは、個々のプレーヤーに合った重心位置を設定できるものも少なくない。 ツアーアスリートモデルの「VD/R」はフェースに添って重心位置を変えられる機能を搭載した。これによりボールのつかまり具合を調整することができ、フェード方向、ドロー方向の調整を可能にした。 ネオアスリートの「VD/M」は、ソールのフェース側から後方に向けて重心を移動させることができる。フェース側(ロー)にした時の重心深度は39ミリ。後方(ハイ)にした場合は43ミリとなり、弾道の高さとつかまり具合が調整できる。 オールアスリートモデルの「VD/X」は、弾道の高さとつかまり具合を4つのウェイトポジションから選択できる。慣性モーメントが最も大きくなるのが「フェード」、重心深度が最も深くなるのが「センター」、ボールのつかまり度を上げる重心角が最大になるのが「ドロー」ポジションになる。 今回の「RMX VDシリーズ」の3モデルすべてが「アスリート」を意識したもので、アスリート志向のゴルファーが求める、些細な部分にも対応できるドライバーとなっている。
「VD/M」には、数値には見えないやさしさがあった
ここからは、クラブ設計家の松尾好員氏に、藤田寛之プロが日本シニアオープンで使用し、優勝に貢献した「VD/M」について詳細解説をしてもらいます。 クラブ長さが実測で45.0インチと「標準的」(最近では短めの設定)。クラブ重量も実測で301.9グラムと「標準的」ですが、スウィングウエイトが実測でD2.7と「大きい」ので、クラブの振りやすさの目安となるクラブ全体の慣性モーメントが290万gc㎡と「大きく」なっている。ドライバーのヘッドスピードが45m/sくらいの方がタイミング良く振りやすくなっています。