ヤマハ、2025年型ベースエンジンに「いい方向性を見つけた」と期待寄せるクアルタラロ/MotoGPミサノ公式テスト
9月9日、2024年シーズンのロードレース世界選手権 MotoGPクラスのミサノ公式テストがイタリアのミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行われた。モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチームのファビオ・クアルタラロは総合5番手、アレックス・リンスは総合16番手で終えている。 【写真】アレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)/2024MotoGPミサノ公式テスト 天候に翻弄された決勝レースで異なる戦略をとり、ヤマハ2台は明暗を分ける結果となった第13戦サンマリノGPから一夜明け、同地のミサノでは公式テストが行われた。午前と午後にかけて長丁場となった今回のテストで、ヤマハふたりは持ち込まれた新しいパーツのテストに取り組んでいた。 今回はテストライダーのカル・クラッチローの姿はなく、ヤマハとしては2台でテストに参加。また、ピットにはミサノプライベートテストに代役として参加したアンドレア・ドヴィツィオーゾの姿があった。走行自体はしていないものの、ライダーたちと意見を交えていたようだ。 そんな今回のテストでクアルタラロは新型シャシーの確認、そして2025年型のベースとなるプロトタイプのエンジンを試していたとのことだ。また、いくつかの新しいセッティングも試していたようで、午後のセッション終盤には自己ベストを大幅に更新。計72周を完了させ、トップから0.444秒差の総合5番手に食い込んだ。 一方のリンスは、第12戦アラゴンGPで2025年型プロトタイプのエンジンをすでにテストしている。しかし、今回のテストでもさらに煮詰めるために、今回もクアルタラロと一緒にテストを遂行していたとのこと。その結果、サンマリノGPで使用したシャシーがいい方向に働いていることが確認され、ポジティブな印象を持っていたようだ。 リンスは午前に35周、午後に31周を走行して多くのデータを収集。順位的には16番手となったが、クアルタラロとリンスのトップとの差を見ても、今後と2025年に向けていいデータが得られた様子が伺える。同地開催となる次戦のエミリア・ロマーニャでは、どこまで上位に食い込む走りが見られるだろうか。 ■ファビオ・クアルタラロ(総合5番手) 「今回のテストでいくつかのことを試してみたんだ。シャシーも試せたし、良い方向へ向かうための小さな一歩だったと思う。今日は、これまで試したことのないいくつかのセットアップ、最初のステップに過ぎないけれど2025年に向けた新しいエンジンのプロトタイプをテストしたんだ」 「あと、いくつかのエレクトロニクスも試したけれど、なかなか良かったよ。この新しいシャシーを採用するのに、いい方向性を見つけることができたと思う。シーズン終了までにグリップとエンジンの面に関して、もう一歩前進して、常により良い順位を目指して戦えることを願っているよ」 ■アレックス・リンス(総合16番手) 「今回のテストではシャシーにおけるいくつかのセッティングや、2025年型エンジンのベースなど、僕たちは多くのことを試したんだ。とても良かったよ。アラゴンGPで試したエンジンを使い始めたんだ、サンマリノGPでは使わなかったけどね」 「今日もこのアップデートされたエンジンだけを使用して、ラップタイムを向上させた。ラップを重ねるごとにマシンにも慣れてきたし、セッティングもいくつか試したけれど良かったし、ポジティブな印象だったよ」 [オートスポーツweb 2024年09月12日]