埋め立てられる「リサイクル優等生」、徳島市収集のペットボトル大半が再生せず、その理由は…全国最下位影響か
ただ、この調査で実は徳島市のリサイクル率は100%となっている。混合収集していることで「リサイクルに回らなかったペットボトル」が他のごみと一緒になっていて重さを実測できず、「収集量イコール、リサイクル量」と回答していたためだ。他自治体に取材すると、推計値を回答しているところもあり、まちまちだった。 四国の県庁所在地に個別に尋ねてみると…。 高知、松山両市はペットボトル単独で収集しており、リサイクル率は90%台だった。 高松市は、徳島市と同様の混合収集を行っており、推計で約40%をリサイクルに回しているという。混合収集だとリサイクル率が下がる傾向が見られるが、それでも徳島市に比べれば高い数字だ。また、徳島市と異なり、リサイクルされなかったペットボトルは直接埋め立てるのではなく、燃やして焼却熱を発電などに活用している。 ▽1トン8万円、ペットボトルは金になる ペットボトルの資源価値は上昇している。公益財団法人「日本容器包装リサイクル協会」は自治体からペットボトルなどの分別収集物を引き取り、競争入札によって再資源化業者に回している。
リサイクルのコストが大きいため、業者にお金を支払って引き取ってもらう分別収集物もある中、ペットボトルは基本的に業者がお金を払って引き取っている。 協会によると、平均落札価格は2022年度に1トン当たり8万7210円を記録し、前年度から約6万円跳ね上がった。 売れるのであればなおさら、わざわざ分別収集したペットボトルの大半を埋め立てる理由が気になってくる。 ▽徳島市が挙げる課題とは・・・ なぜリサイクルに回るペットボトルが少ないのか。徳島市に取材するとこう回答があった。 「混合収集をしているため、液体や瓶の破片でペットボトルが汚れてしまう」 市の担当課としては、ペットボトルのリサイクル率の低さというより、リサイクルに回った方のペットボトルの汚さを課題として認識していたようだ。 担当者は、リサイクルに回ったペットボトルの品質を毎年調べる調査で市の成績が芳しくなかったことを引き合いにこう漏らす。