【毎日書評】消費者のニーズが見えてくる「ニーズ・ファインディング・メソッド」5原則
技術革新により商品やサービスの差別化が困難になり、「コモディティ化」が進む今日。それでも、競争に勝ち抜くためには、自社商品の優位性を確立しなければなりません。この課題に、マーケティングや商品開発に携わる皆さんは日々頭を悩ませていることでしょう。(「はじめに──消費者ニーズの解像度を高める、究極のニーズ発見法」より) 『「消費者ニーズ」の解像度を高める』(犬飼江梨子 著、フォレスト出版)の著者はこう指摘しています。 2005年からマーケティングリサーチの現場で活動し、これまで500件以上のプロジェクトで消費者ニーズの発見をサポートしてきたという人物。その過程においては多くの消費者の声を引き出してきたといいますが、そこからわかったのは、多くのクライアントが「消費者ニーズを反映した差別化がうまくできない」ということなのだとか。 情報があふれる現代においては、専門家であっても消費者の本質的なニーズを見つけることは困難なのかもしれません。そこで本書において著者は、独自のメソッドである「ニーズ・ファインディング・メソッド」を用い、消費者の本質的なニーズを見つける方法を解説しているのです。 本書で紹介するメソッドを実践することで、消費者ニーズの理解が飛躍的に向上し、売れる商品コンセプトに落とし込むことができるようになります。 さらに、消費者心理を巧みに活用したコミュニケーション戦略によって、リピーターを増やし、市場での優位性を高めることも可能です。(「はじめに──消費者ニーズの解像度を高める、究極のニーズ発見法」より) いずれにせよ、まずはニーズ・ファインディング・メソッドについての基本を知りたいところ。そこできょうは第2章「『深層消費者ニーズ』を丸裸にする──『ニーズ・ファインディング・メソッド』の全体像」内の「『ニーズ・ファインディング・メソッド』の5原則」に焦点を当ててみたいと思います。