「優秀な学生を確保したい」 討論やプレゼン型の年内入試、「伸びる」学生、大学はどう評価?
高校生活も大切にできた
PASCAL入試に合格して20年度に法学部法律学科に入学した伊藤海咲さん(留学時期などの兼ね合いで現在4年生)は、中学時代から保育園や老人ホームでのボランティア、海外でのプロジェクトへの参加など、さまざまな経験を積んできました。 「創価大学は留学先の選択肢が多いことや、スーパーグローバル大学の一つでもあることから、受験したいとは思っていました。そんな時に大学のパンフレットで、これまでの活動を評価してくれる入試方式があると知りました」 当時はまだ「PASCAL入試チャレンジプログラム」はありませんでしたが、8月のオープンキャンパスでLTDの体験会が開催されており、伊藤さんはこれに参加しました。 「まだ学部を絞り込めていなかったのですが、オープンキャンパスで先輩が親身に相談に乗ってくれて、『海外に興味があるなら法学部でも国際関係が学べるよ』と教えてくれました。思いもよらない進路を知って、体に電気が走ったような気がしました」 伊藤さんはさっそく自分なりの受験対策を始めます。LTD体験会で友達になった受験生とグループディスカッションの練習をしたり、多様な意見を出す訓練を繰り返し、高校の国語の先生に添削してもらったりしました。 そして迎えた試験当日、与えられたテーマは「ヤバい」という言葉をめぐるエッセイでした。 「私たちが頻繁に使う『ヤバい』という言葉は、便利ですが無個性な語彙です。試験当日は、多様な表現や幅広く伝わる言葉の大切さなどについて、グループで話し合うことになりました。緊張しましたが、和気あいあいとした雰囲気で、不安はありませんでした。議論はだれか一人が仕切るような形ではなく、話しやすい空気をみんなで作り上げることができたと思います」 入学後はベトナムへの留学も果たし、充実した学生生活を送っています。早くから大学側と接したことで、大学が目指すことや学び方を深く理解することができたと振り返ります。 「LTDの基本を身に付けて入学したことで、ごく自然にスタートダッシュが切れました。語学習得やコミュニケーションに重要なスキルを、PASCAL入試を通じて伸ばすことができたと思います。学科の受験勉強に時間を割く必要がなかったので、高校生活の一日一日も大切に過ごせました。年内入試を選んで本当によかったと思っています」
朝日新聞THINKキャンパス